第58回を迎えた伝統のモナコGPは完走10台のサバイバルレースとなった。ポールポジションを獲得したのはミハエル・シューマッハ(フェラーリ)。黄旗、赤旗が相次いで振られ3度目となったスタートもきっちりと決め、磐石の走りでレースをリードしていたが、56周目に突然スローダウンした。原因は上方排気システムに起因するトラブルで、過去11戦連続でポールシッターに勝利無しというジンクスには、さすがのモナコマイスターも勝てなかった。
代わりにトップに立ったデイビッド・クルサード(マクラーレン)がそのままチェッカーを受け、嬉しいモナコGP初優勝を飾った。次いでモナコとは相性のいいルーベンス・バリケロ(フェラーリ)とジャンカルロ・フィジケラ(ベネトン)が表彰台を獲得。
不運続きの予選で5番グリッドからのスタートとなったミカ・ハッキネン(マクラーレン)は、ブレーキやギヤボックスにトラブルを抱えた苦しいレースを耐え、なんとか1ポイントをもぎ取った。また、今シーズンワーストの17位スタートとなったBARホンダのジャック・ビルヌーブは、完走を果たしたものの、7位で惜しくもポイントゲットを逃してしまった。