年度末の駆け込み需要からの反動もおさまり、リスタートとなった2015年のカーナビ商戦。各社の夏モデルは、車種専用/大画面モデルの登場に加えて、スマートフォンのマルチタッチやクラウド音声認識を取り入れた先進UIがトレンドとなった。一方スマートフォンの急速な普及と性能向上に伴い、ナビアプリも特に描画回りで大幅な進化を遂げている。ドラレコ付PNDやヘッドアップディスプレイ(HUD)対応ナビアプリなど、ナビの形態も多様化。これら最新カーナビの主要機能やインプレッションなどワンストップでお届けする。
18日に発表されたホンダ純正ナビゲーションシステムGathers(ギャザズ)の新モデル『VXS-102VFi』は、フルセグチューナー内蔵、インターナビ対応ながら、SSD採用などにより高いコストパフォーマンスを実現。ホンダのDOPナビラインナップの中でもイチ押しの1台だ。
徒歩ナビや乗り換え案内も試して完成度が高いことを確認したが、全体として感じるのは専用アプリやシステム全体のできの良さだ。地図表示の高速さ、よく考えて作り込まれたインターフェースなどなど、使うほどに快適だと感じる。
ケータイにGPSレシーバーが搭載されるようになってから、ケータイナビは順調に普及し続けている。すでに使っている人も多いだろう。人気の上昇に伴って参入各社の競争も激化し、おかげでサービス内容は急速に充実、進化してきた。
22日、インクリメントP(iPC)のNTTドコモ端末向けカーナビアプリ『MapFanナビークル』がバージョン“3.5”に進化した。機能向上の目玉は、軌跡情報(GPSログ)が取得可能になったこと。今回のバージョンアップで、助手席カーナビとしての使い勝手をさらに向上させている。
ジャイロセンサーや加速度センサーを備え、FM VICS機能を標準搭載したパナソニック入魂の新作『ストラーダポケット CN-MP200DL』が登場した。前モデルの経験と反省を踏まえて、ナビ機能の向上を図ったという新モデルの特徴について、商品企画担当に話を聞いた。
自社独自のプローブ交通情報(UTIS)を活用した高度な経路案内で、着実な評価を築き上げているユビークリンクのケータイナビサービス『全力案内!』。プローブの先に見据えるものは何か。開発リーダである、ユビークリンク事業推進本部の古谷彰子氏に話を聞く。
例年のパターンだと、パナソニック『ストラーダ』の夏モデルとして発表されるのは、ハイエンドにあたる“Fクラス”なのだが、今年のFクラス発表は秋までお預けとなった。その代わりにミドルクラスとして発表されたのが『CN-HX900D』だ。
ドライブサポーターの魅力は、トータルナビとワンアプリで提供されている点。トータルナビを利用している人ならば、UIまわりがほとんど同一なので、目的地をストレスなく検索できる。またグラフィカルでなめらかな地図表示も見ていて高品質感を感じさせるものだ。
クラリオン『クラスヴィア NX809』は、同社カーナビラインナップのうち、ハードディスク(HDD)を採用するハイエンドモデル。筐体デザインは高級感と落ち着きを重視したブラックのツートンカラーを新たに採用した。
クラリオン『スムーナビ』は、他社に先駆けてSDD(シリコン・ディスク・ドライブ)をAVNタイプに採用した先駆的モデル。09年夏に登場した新モデルは、ナビ機能/AV機能ともにブラッシュアップしつつ、ユーザーのニーズに合わせてラインナップを拡充した。
ユビークリンクの「全力案内!」といえば、全国1万2000台ものプローブ情報をベースに作成したUTIS(ユビークリンク交通情報)を武器に、"渋滞に強いナビ"として存在感を発揮してきた。
パナソニック『ストラーダポケット』が約1年半ぶりにモデルチェンジ。横133mm × 縦89mmという文字通りポケットサイズの筐体デザインは一見すると前モデルに似るが、新モデルでは日本製に変更し、ハードウェアも日本専用モデルとして設計し直された。
09夏モデルのストラーダから新たに採用されたのが「Googleマップとの連携機能」だ。Googleで検索した位置情報を“おでかけストラーダ”を介してナビ側に送信するもの。これはミドルクラスのフルナビ、PNDのストラーダポケットの両方で利用できる。
パナソニックのミドルクラスナビといえば、「前年のFクラスで投入された技術が降りてくる」というのがお約束となっているが、09夏モデルとして発表された『CN-HX900D』と『CN-HW880D』は「08モデルのFクラスと肩を並べるレベル」となった。
AV機能の充実ぶりもまた、このクラスを超える充実したものだ。地デジに対してはB-CAS用スロットこそ外付けとなるが、12セグとワンセグに内蔵チューナーで対応する。