新型『スムーナビ』ではインターフェイスも大きく変更されている。メニューにはデザインやサイズに工夫を凝らしたアイコンが登場。ここから各設定モードに入っていくのだが、その過程は迷わずにすぐに入っていける親しみやすさがある。
◆オンライン検索に対応、ガイドブック情報も収録
さらに使ってみて実力の高さを感じさせるのが目的地の検索能力である。50音検索では、名称を一部しか知らない場合でも候補をリストとして絞り込む“曖昧検索”にも対応。表示される項目は文字をゴシック体とし、デザインもとても見やすい。押したときの反応も良好で、そのサクサクとした動きは使っていて気持ちよさを感じるほどだ。
目的地検索で極め付けは「Google マップ ローカル検索」に対応したこと(NX710のみ)で、Bluetooth携帯電話との連携が必須にはなるものの、Google マップを使った最新のスポット情報までも目的地検索として活かせる。もちろん、パソコンで探した地点をスムーナビに転送する「チズルとススム」も利用でき、カーナビに蓄積されたエコデータをパソコンに取り込んで管理できたりもする。通信によってカーナビとの連携を実現することで、より広範な情報の下でカーナビを利用できる。これをメモリーナビで実現しているのだ。この辺りからもクラリオンのメモリーナビへの“本気度”がうかがえる。
もっと身近に高い実用性を感じさせたのが、ガイドブック感覚で目的地が探せるピクチャービュー機能だ。ピクチャービュー機能で利用したデータは昭文社『MAPPLEガイド』に収録した約100冊分・全国8万件のスポット情報が対象。目的地へ向かうルート沿いに点在しているオススメスポットを、写真を見ながら寄り道してみたい店・施設が選べるのだ。さらにテレビの番組や雑誌で紹介された話題のお店・施設をカンタンに探せる「TVサーチ」も継続搭載されて、データは月1回のペースで更新できるというのも評価できる。
◆メモリーナビがHDDナビを超える日は近い
地図表示へのこだわりもメモリーナビとは思えない充実ぶりだ。走行シーンに応じて見やすい地図が選べるほか、ハイウェイモード、複雑交差点イラスト、車線ガイド、ETCレーンガイドといった多彩な表示で目的地までのルートを案内。地図の見やすさという点でも、高解像度なワイドVGAモニターを採用したことがポイントになるだろう。そして「クラリオンらしい」と思わせるのが「ダウンロードボイス」機能への対応だ。プロゴルファーや俳優、声優などをナビ誘導音声として利用できるもので、ファンにとってこの機能の搭載はたまらない魅力となることは間違いない。
これまでメモリーナビは、HDDナビの“下位グレード版”という印象が強かったが、新スムーナビを見る限り、その実力からしてそんな印象は微塵も感じない。サクサクとした動作、美しい表示等々、メモリーナビがHDDナビを超える日がもう間近に迫ってきていることは確かなようだ。