年度末の駆け込み需要からの反動もおさまり、リスタートとなった2015年のカーナビ商戦。各社の夏モデルは、車種専用/大画面モデルの登場に加えて、スマートフォンのマルチタッチやクラウド音声認識を取り入れた先進UIがトレンドとなった。一方スマートフォンの急速な普及と性能向上に伴い、ナビアプリも特に描画回りで大幅な進化を遂げている。ドラレコ付PNDやヘッドアップディスプレイ(HUD)対応ナビアプリなど、ナビの形態も多様化。これら最新カーナビの主要機能やインプレッションなどワンストップでお届けする。
クラリオンのカーナビは以前からオーディオ機能の充実に定評があったが、06夏モデルの『MAX960HD』はそのオーディオ機能のアップが図られた。
6月1日から改正道路交通法が施行され、都市部での駐車違反取り締まりが民間委託になり、駐車監視員が摘発の実務を行なうようになった…というトピックは、ご存知の方も多いだろう。
インターナビ・プレミアムクラブのサービスは情報提供だけではない。忘れてはならないのが“QQコール”と呼ばれるロードアシスタントサービスだ。
カロッツェリア・HDDサイバーナビは、ナビ本体のみで使っても優れた機能を発揮するが、さらに充実した道案内性能を求めるには、携帯電話との接続が必須となる。携帯電話機との接続によって、通信経由で渋滞情報を取得するオンデマンドVICSが使えるようになる。
カーナビとしての機能についてもパナソニック『ストラーダHDS960』はさらに磨きを掛けてきた。『HDS630』に採用された「簡単ツートップメニュー」をFクラス用にチューン。
40GB容量のハードディスク(HDD)を搭載したイクリプス『AVN8806HD』は、本体内に約3000曲の音楽データをリッピングできる。ナビゲーション用のCPUと、録音用のLSIは機能的にも分離されており、それぞれが独立で制御されるようになっている。
検索機能が充実しているのもクラリオン『MAX960HD』の特長のひとつ。本体下部に設置された“探す”キーを押すと検索メニューが立ち上がるが、とくに使いやすいのはジャンル検索。
日産『カーウイングス』はつねに進化している。ナビ機能そのものは地図データベースに依存しているが、通信によって提供される情報チャンネル(AutoDJ)などのコンテンツは数カ月に1回ぐらいの頻度で更新され、使い勝手を向上させている。
昨秋発売の『シビック』に設定されたメーカーオプションナビで思い切った低価格化を進めてきたが、この流れはそれ以後も継承されている。装着車種を選ばない2DINタイプの汎用タイプを新たに設定。
クラリオンは従来の国内向け商品に使用していた「アゼスト」ブランドを一新。グローバルブランドの「Clarion」に統一した。その新ブランドを採用したカーナビの第一号商品となるのが『MAX960HD』だ。
イクリプス『AVN8806HD』は、大画面モニターと、ハードキーによる操作性を両立させた「アクティブ・ウィング」を装備したナビの第二世代にあたるモデルだ。今回からはキーのサイズを大きくするとともに、ボリュームにはジョグダイヤルを採用。先代よりも操作性を格段に向上させている。
Honda「インターナビ・プレミアムクラブ(入会金/年会費無料)」対応のカーナビゲーションには、数々の“先進技術”が採用されている。今では「あって当然」という感のある“渋滞予測”であるとか、“通信を使って広域のVICS情報を取得する”という機能は、いずれもインターナビが他メーカーに先駆けて取り入れたものだ。
日産「カーウイングスナビゲーション」をひとことで表現するならば“堅実”ということに尽きる。シンプルな描画ではあるが、それゆえに見やすい地図画面。直感的な操作が可能で、誰にもわかりやすいインターフェイス。そしてシステムの一部に徹したオペレーターサービス。そのいずれもがカーウイングスナビゲーションの使いやすさに直結している。
パナソニックは昨年、車載用の地上デジタルチューナーを初めてラインナップに加え、それをセットするストラーダ「Fクラス」はモニターの色味を映像コンテンツ向けにチューンするなどの工夫をしてきた。
つねに最高、最上級のナビを目指し、発展してきたカロッツェリア・HDDサイバーナビ。CPUやHDD(ハードディスク)を小型のボディに集約した“ブレインユニット”形態を採用してから3代目となるが、今回はモニターをVGA化するなどの改良を施された。