ダイムラークライスラーは、大型商用車3台と商用バン1台を出展した。大型商用車メルセデスベンツ『アクトロス』シリーズはトラクター2台と冷蔵ウイングバン1台。エンジンを国内の新短期排気ガス規制対応のものに換装したものだ。
日産ディーゼルは出展を環境対応に絞り、6台を出展している。プレスデーの2日には、新大型トラック『Quon』(クオン)シリーズの新車発表が行われるなど盛況だった。
ホンダが04年デトロイトオートショーで発表したコンセプト『SUT』(スポーツユーティリティトラック)の量産モデルが、来年のデトロイトモーターショーで登場する。モデルネームは『リッジライン』に決定。
トラック4社は、2005年10月に迫ったディーゼル車の「新長期排ガス規制」への対応技術を今回のショーで提示している。日産ディーゼル工業と三菱ふそうトラック・バスが尿素SCRシステムの採用を行うが、残る2社は既存技術の改良などで対応。
三菱自動車は、ドライバーの車いすを電動で収納できる装置を備えた「セルフトランスポート」仕様の『ランサー』を展示した。「エボリューション」を除くランサーのセダンおよびワゴンに適用できる。
スズキは、『アルト』をベースとした『アルトハートスタンド』を参考出品した。アルトのフロント周りのスタイリングを生かし、運転席から後ろに花物の移動販売向けの特装ボディを組み合わせたコンセプトカー。
ダイハツ出品車両のメインは、FFベースの軽自動車カーゴの『FFC』(Future Figure of Cargo)。ダイハツ工業の山田隆哉社長はFFCを「多様化する宅配業者や移動ビジネスに向けた次世代のフレンドリカー」と表現した。
ホンダからコンセプトカーとして出品された、一見2BOXカーのように見える『P.V』は、ピックアップトラックとバンの利点を生かした軽自動車サイズの商用車だ。もちろん「P.V」のネーミングもピックアップとバンの頭文字から来ている。
トヨタの「Welcab concept」(ウェルキャブ コンセプト)は、『ポルテ』をベースに両側スライドドアとし、車いすのままで運転できる構造となっている。ただし、両側スライドドアのポルテの市販予定はないという。
主催団体である日本自動車工業会の小枝至会長(日産自動車共同会長)は2日の開会式で、商用車ショーが今回で最後となるだけに2005年以降の開催予定についても言及した。