チーフデザイナー石井成久主管によると『eKワゴン』のデザインは「研ぎ澄まされた道具が持つシンプルな美しさ」を表現したのだという。それにしても従来の三菱車と比べてずいぶんおとなしくなったものだ。
11日に発表された三菱『eKワゴン』の全高は1550mm、前日に発表されたダイハツ『MAX』も同じ。これは立体駐車場に入る全高として最大の数値だ。デザイナーは室内パッケージングの結果だというが、相川哲郎プロジェクトリーダーのニュアンスは異なる。
ボディの面に張りを持たせるためにコーナーを絞り込むという手法は、枠いっぱいに寸法を使っている軽自動車のデザインでは用いることができない。「ホイールアーチのフレアの造形には苦労しました」と才脇卓也デザイナー。
『eKワゴン』では室内に多くの収納スペースが用意されているほか、様々なアイデアグッズが装備されている。運転席ドアの前方にあるユーティリティポケットに用意される「プチごみ箱」はセンターコンソール下にも専用の取り付けフックが用意され小物入れとしても使用できる。
キャビンを長く見せるようにしたというスタイリングは、かなりシンプルな印象を受ける。三菱自動車デザイン本部プロダクトデザイン部チーフデザイナー、石井成久主管によると「研ぎ澄まされた道具が持つシンプルな美しさ」を表現したのだという。
軽自動車の次世代スタンダードを目指したという『eKワゴン』の一番の特徴は「セミトールスタイル」と呼ばれる、そのパッケージングだ。1550mmという全高はライバルのスズキ『ワゴンR』と比べて約100mm低い。