国産のミニバンでスピン防止装置やカーテン式サイドエアバッグ、クルーズコントロールを装備しようとすればオデッセイのアブソルートがもっとも安いが、何と270万円以上。
今までのクラウンと同じなのは名前と雰囲気だけかもしれない。だからこそトヨタも「ゼロから作りました」といっているのだろう。
いやいや驚いた! 速いのだ。ツインリンクもてぎのグランプリコースで試乗したら、決して長いとはいえない裏のストレートの3分の2くらいリミッターが作動するほど。
中速域のトルクが凄い! もてぎの通称130Rと呼ばれる高速右コーナーもグイグイ加速。そしてその後のS字コーナー入り口までに180km/hを記録した。
フロントシートのデキのよさに感激。しっとりと腰を左右と後ろから自然に支え、気持ちがいい。
最大の特徴はマイルドなバネとビルシュタインでしなやかな足となったこと。
注目すべきはSTiバージョンだ。標準16インチに対して18インチタイヤを履くにもかかわらず、標準車より乗り心地がマイルドなのだ。じつに快適。
大きく進化したのはハンドリング。まるで、ヨーロッパ車のスポーティサルーンのように筋肉質な走りだ。
“いつかはクラウン”は過去の名ゼリフ。でも、改めて新型に乗ると“もう一度、クラウン”という気持ちになれるかもしれません。
3列シートのミニバン。このカテゴリーは国産車の専売特許だが、ドイツのお手並み拝見といったところ。