サラブレッドというより暴れ馬。とくにウェットコーナリングでは、プリミティブなFRを彷彿とさせるシビアな操縦性を持つ。
スーパーチャージャー+CVTは力強く効率よく滑らかだが、雨天時はとくに無駄なロスが多すぎてそのよさを生かしきれていない。
シャシーのゲンカイはトンでもなく高い。だからといって感動的でも楽しくもないが、少なくとも強烈な異様さはある。どこまで攻めてもクルマは平然。途中でイヤになる。
箱型の背高グルマが主流のなかで、お洒落なスペシャリティカーだ。それだけに好みは明確に分かれるかもしれないが、個人的にはリヤスタイルがいい。
アベンシスの売り物は「ヨーロッパ仕込みの走り味」。英国で生産され、日本でも販売されるこのクルマの走りのテイストは、確かにこれまでのトヨタ車のそれとは一線を画した“硬派”さだ。
ボクシーなスタイリングでかわいい。そしてインテリアデザインは軽とは思えないセンスのよさで、モダンで質感も高い。
エクステリアデザインは強い印象だが、インテリアは端正だ。シートまわりは前後ともゆとり感がある。
ヨーロッパで生産された帰国子女モデル。これまでのトヨタ車にはなかったハンドリングの味を持っている。
お腹が一杯になる焼き肉チェーン店の『特盛りロースランチ』というイメージ。スバルR2と全く違う方向性といってよかろう。
軽のミニバンといえる形を作った元祖である。それゆえ熟成を重ねたパッケージングにスキはない。座ったときのスペースは広すぎることのない十分な広さ感がある。