乗り込む前にテールゲートを開けてみる。このサイズにHVシステム詰め込んで、はい、狭くなりましたじゃお話にならないからだ。しかし、私の意地悪極まりない期待に反して、ラゲッジスペースは超広かった。
スズキが初めて世界に通用するクルマを目指して本気で作った小型車が先代『スイフト』だったが、そのスイフトがデビューから6年を経過して新型に切り替わった。なのに、パッと見たのでは新型になったのかどうか分からない。
本来は違うタイプのクルマ。それでも「ハイブリッド」という注目度の高い括りの中で、価格帯もそうかけ離れていないとなれば、比較したくなるのが心情だ。
『フィットハイブリッド(HV)』のハイブリッドシステムはインサイトのモノをほぼそのまま移植している。これによって、約60kg軽量なフィットの方がインサイトに比べて走りは良い。
『フィットハイブリッド(HV)』の登場で、トヨタとホンダの二大ハイブリッド陣営における搭載システムの根本的な違いが、カタチやライドフィールにより鮮明に現れるようになったと思う。ひいては、モデル展開におけるそれぞれの課題も明らかになった。
ハイブリッドもついに、選べる時代になってきた。時の流れの速さにうろたえている場合じゃないんだけれど。
「走りの統一感」。この言葉は新型『プレマシー』の開発エンジニアが口にした言葉だ。
2年前にディーゼルのMT仕様が出たときの評価はやけに高く、単にMTしか設定がないことを憂う声が大きかったのだが、実は筆者にとっての第一印象は、「乗りにくい」だった。
このプチ・アウトバック的な雰囲気はけっこう好み。エクステリアだけでなく、シートのステッチをダークブラウンとするなど、インテリアもカジュアルにアレンジされているところも見逃せない。
水の流れを表現したというボディサイドのデザインはなかなか斬新だが、最近のマツダ顔を採用したフロント回りとの一体感はもうひとつの印象がある。