春になってやっとオデッセイに乗りました。オレ、こういうクルマの仕事なくてね。それにしても、本当に驚いた。これほどいいクルマとは!
グリップの限界付近でのクルマの動きも以前と比べれば、かなりマイルドで扱いやすいものになった。タイヤの接地性もずいぶんとよくなっている。
VWの新しいミニバンといった認識で、それ以上のものを期待していなかったが、乗ってビックリ。ボクの知る限りトゥーランの操縦性はFF車の中で世界一よいと思う。
STiバージョンは、まるで背の高いインプレッサWRX STiに乗っているような印象。操作系や足回りには「これでもか!」というほどガッシリとした剛性感がある。
アスリートは明らかに欧州のハイパフォーマンスセダンを意識。ようやくこれらのセダンと比較できるようになった。
7人分の3点式シートベルトにヘッドレストを備え、乗員全員が安全に乗れる3列シートのミニミニバンとして、これからの日本車のベンチマークになるだろう。
ベンツやBMWなどの輸入高級車に負けないクルマ作りを目指しただけあって、これまでのクラウンにはない際立ったハンドリング性能を持つ。
国産のミニバンでスピン防止装置やカーテン式サイドエアバッグ、クルーズコントロールを装備しようとすればオデッセイのアブソルートがもっとも安いが、何と270万円以上。
今までのクラウンと同じなのは名前と雰囲気だけかもしれない。だからこそトヨタも「ゼロから作りました」といっているのだろう。
いやいや驚いた! 速いのだ。ツインリンクもてぎのグランプリコースで試乗したら、決して長いとはいえない裏のストレートの3分の2くらいリミッターが作動するほど。
中速域のトルクが凄い! もてぎの通称130Rと呼ばれる高速右コーナーもグイグイ加速。そしてその後のS字コーナー入り口までに180km/hを記録した。
フロントシートのデキのよさに感激。しっとりと腰を左右と後ろから自然に支え、気持ちがいい。
最大の特徴はマイルドなバネとビルシュタインでしなやかな足となったこと。
注目すべきはSTiバージョンだ。標準16インチに対して18インチタイヤを履くにもかかわらず、標準車より乗り心地がマイルドなのだ。じつに快適。
大きく進化したのはハンドリング。まるで、ヨーロッパ車のスポーティサルーンのように筋肉質な走りだ。