トヨタ車体が考える商用バンとミニバンのミライとは…ジャパンモビリティショー2023

『グローバル ハイエース BEV コンセプト』と松尾勝博社長
  • 『グローバル ハイエース BEV コンセプト』と松尾勝博社長
  • 松尾勝博社長
  • 初代『ハイエース』
  • 『X-VAN GEAR コンセプト』
  • 『X-VAN GEAR コンセプト』
  • 『ヴェルファイア スペーシャスラウンジ コンセプト』
  • 『ヴェルファイア スペーシャスラウンジ コンセプト』の車内

トヨタ車体は、10月28日から一般公開される「ジャパンモビリティショー2023」で、“すべての「はこぶ」をミライへ”をテーマに、コンセプトカー3台とレストア車1台を出展する。

「企画、開発、生産を担う箱形の商用車バン、乗用ミニバンをもっと便利に、もっと快適に、もっと自由に、そしてこれからのミライを皆さまとご一緒いただきたい。そんな思いを3台のコンセプトカーを通じてお伝えしたい」

松尾勝博社長はブレスブリーフィングの冒頭、こう話し始め、同社の原点とも言える『ハイエース』の歴史を振り返った。ハイエースは今から56年前の1967年に、モノを運ぶトラックと人を乗せる乗用車のどちらも兼ね備えた新しいジャンルの商用車として生産が始まった。ブースには、その初代ハイエースが展示されている。

その理由について、松尾社長は「今や当たり前となった商用バンのハイエースがなぜ世界中で愛され続け、必要なインフラとしてなくてはならない存在に成長できたのか。初代ハイエースの展示を通じて、お客さまの声を聞き、その声の中にきっとこれからのバンのミライへのヒントがあるのではないかと考えた」を説明する。

そこで、まずトヨタ車体が考えたミライの商用バン、乗用ミニバンの姿を3台のコンセプトカーとして披露した。

1台目は世界初出展の『グローバル ハイエース BEV コンセプト』である。「当社は2017年の東京モーターショーで商用バンのコンセプトモデルを提案。そして今年、多様化していく社会ニーズに応える新しい商用バンの形を一つの選択肢として提案することにした」と松尾社長。

先進的なデザインと大空間、使いやすさを兼ね備えた次世代BEVバンで、静粛性や乗降性、最小回転半径5.5mという取り回しの良さなど多様化するドライバーに配慮した。また、フラットフロアやウォークスルーで、荷物を楽に移動できる専用カートも用意。助手席エリアをカーゴスペースにでき、約3.5mの長尺物も積載可能となっている。そのほか、コネクティッド機能を搭載しており、配達の効率向上も図れる。

2台目も世界初出展の『X-VAN GEAR(クロスバン ギア)コンセプト』。多様化するライフスタイルに合わせ、すべての人が人生を楽しむ次世代のキャブワゴンで、乗用ミニバンの大空間とSUVのアクティブスタイルを両立した新しいカテゴリーのクルマだ。3列シートで、助手席を回転したり、2列目をテーブルにしたり、使用用途に合わせて6つのパターンのシートアレンジが可能だ。

「生まれたときからミニバンがある、いわばミニバンネイティブ世代に向けた新しい選択肢と言ってもいい。家族と仲間とのくつろぎのリビングにもなり、趣味の世界をじっくり楽しむ秘密基地にもなるマルチバンだ」と松尾社長は話す。

3台目は『ヴェルファイア スペーシャスラウンジ コンセプト』で、これも世界初出展である。シートが4席だけの大空間で快適に過ごせるおもてなし装備・機能が満載の最上級ミニバンだ。鞄が置けるフロアトレイや冷蔵庫も完備。また、社内で執務やWEB会議も快適にできるテーブルや各部に電源を装備してあり、前席との間には間切りカーテンでフライバシーの確保もできる。そのほか、リアシートのヘッドレストはスピーカー内蔵で、くつろぎながらエンターテインメントを楽しむことができる。

「今がゴールではなく、社会から必要とされているモビリティをお客さまの声を聞きながら一緒に作り上げられたらと思う」と松尾社長は強調していた。

《山田清志》

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