日産『アリア』、米国仕様は航続最大489km…今秋発売予定

4WDの「e-4ORCE」は389hpツインモーター搭載

EV専用プラットフォームを新開発

フロントグリルに日本の伝統的な組子パターンを表現

日産 アリア(米国仕様)
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日産自動車の米国部門は9月27日、新型EV『アリア』(Nissan Ariya)を今秋、発売すると発表した。まずは2WD(FF)モデルが導入され、現地ベース価格は、4万3190ドル(約625万円)だ。

◆4WDの「e-4ORCE」は389hpツインモーター搭載

アリアに搭載される新開発の電動パワートレインには、米国仕様では2種類のバッテリーサイズと2種類の駆動方式をラインナップしている。

米国仕様のバッテリーサイズは、蓄電容量が63kWhと87kWhの2種類が用意される。通勤や買い物などの日常的な使い方だけでなく、週末のドライブにも対応するとともに、ロングドライブを楽しみたい顧客のニーズを満たすことも狙う。

アリアの駆動方式には、2WD(FF)と新しい4輪制御技術の「e-4ORCE」を採用した4WDを設定する。米国仕様の場合、モーターのパワーは、2WDが最大出力214hp。4WDのe-4ORCEでは、前後に合計2基の電気モーターを搭載しており、それぞれのトルクを個別にコントロールすることができる。最大出力は389hpだ。加速時のトラクション性能をはじめ、減速時には前後モーターそれぞれで回生量を調整し、ブレーキ時の車両の沈み込みを減少させるなど、車体の揺れを抑える制御を行う。

また、コーナリング時は、前後のトルク配分を適切に調整するとともに、4輪のブレーキを個別に制御する。これらの制御によって、雨天や雪道などさまざまな道路環境下においても、安全性を追求している。

◆EV専用プラットフォームを新開発

新開発のEV専用プラットフォームは、重量物であるバッテリーを車体中央に配置し、低重心かつ前後の重量配分が均等になるように設計した。また、バッテリーケース内にクロスメンバーを配し、フロアトンネルがないフラットなフロアによって、高い剛性を追求している。組み合わされるサスペンション部品も、高剛性な部品を使用した。

アリアには、「eペダル」を搭載する。これにより、アクセルペダルの踏み加減を調整するだけで発進、加速、減速をコントロールすることができるという。

新開発のEVパワートレインは、新しいモーターによって、高速巡行時の消費電力を低減させることを目指した。米国仕様の場合、1回の充電の予想航続は、最大489kmに到達する。

◆フロントグリルに日本の伝統的な組子パターンを表現

日産 アリア(米国仕様)日産 アリア(米国仕様)

アリアは、シンプルでありながら力強く、かつモダンな表現で「タイムレス・ジャパニーズ・フューチャリズム」をデザインに反映させているという。スリーク、シック、シームレスというキーワードを用いて、アリアの先進技術やコネクテッド技術のイメージをデザインで伝えることを目指した。

モーター駆動のEVは、ガソリンエンジン車で必要だったエンジンルームの冷却が不要となる。そこで、アリアのグリル部分は、スモークがかったパネルでカバーされ、その中に日本の伝統的な組子パターンが立体的に表現された。パネルは内部に配置されたプロパイロットなどの先進技術を支えるセンサー類を保護する役割を担うことから、日産は、「シールド」と呼ぶ。

このシールドの中心には、新しい日産を象徴する新たなブランドロゴが配され、LEDによって光る。4つのLEDを組み込んだヘッドライドは、薄型デザイン。日産のデザインシグネチャーの「Vモーション」は、白い光で表現され、ウインカー点灯時にはシーケンシャルウインカーとしても機能する、としている。

《森脇稔》

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