米トヨタ、全車ハイブリッドのミニバンに25周年記念車設定…『シエナ』2023年型

トヨタ・シエナ の「25thアニバーサリーエディション」
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トヨタ自動車の米国部門は5月19日、ミニバン『シエナ』(Toyota Sienna)の2023年モデルに「25thアニバーサリーエディション」を設定し、2525台を限定販売すると発表した。

◆ブラックアクセントの外装に充実装備

トヨタ・シエナ の「25thアニバーサリーエディション」トヨタ・シエナ の「25thアニバーサリーエディション」

シエナは主に、北米市場で販売されているミニバンだ。初代シエナは1997年、『エスティマ』の後継モデルとして登場した。エスティマよりもひと回り以上、大型のボディが特徴だ。シエナは『カムリ』のプラットフォームをベースに開発されてきた。2020年秋に発売された現行型は4世代目モデルとなる。

25thアニバーサリーエディションは、スポーティな「XSE」グレードがベースだ。ドアミラーやシャークフィンアンテナ、エンブレムをブラックで仕上げた。20インチのアルミホイールはダーク塗装が施され、前後バンパーなどにはブラックのアクセントが添えられる。ボディカラーには、セレスティアルシルバーとウィンドチルパールを用意した。

JBLスピーカーとナビゲーションを備えた出力1500Wのプレミアムオーディオ、ワイヤレス充電、ブラックレザー仕上げのヒーター&換気機能付きフロントシート、オットマン付きの2列目シート、照明機能付きドアシルプレートなどを装備した。25thアニバーサリーのロゴが、フロアマットやキーカバーに添えられる。

◆2.5リットル直4エンジン+2モーターのハイブリッドで245hp

現行シエナのパワートレインは、全車がハイブリッドとなる。2.5リットル直列4気筒ガソリンエンジンに2つのモーターを組み合わせ、ハイブリッドシステム全体で245hpのパワーを引き出す。2023年モデルの予想燃費は複合モードで15.3km/リットル。トヨタによると、クラスをリードする燃費性能を備えているという。

オプションで、「エレクリック・オン・デマンドAWD」と呼ばれる4WDが選択できる。前輪をエンジンとモーター、後輪をモーターで駆動する4WDだ。通常走行はFFを基本とし、滑りやすい路面などで追加のトラクションが必要な場合、瞬時に後輪を駆動し、4WDとなる。

前後の駆動トルクの配分は、100対0から滑りやすい路面での20対80まで、路面や走行条件によって変化する。前後のトルク配分は、マルチインフォメーションディスプレイに表示される。このハイブリッドAWDシステムは、アンダーステアを低減することにより、コーナリングの俊敏性を高め、新型シエナのハンドリング性能を向上させるという。

◆「ブリッジコンソール」を備えた開放的なインテリア

トヨタ・シエナ の「25thアニバーサリーエディション」トヨタ・シエナ の「25thアニバーサリーエディション」

インテリアは、「バスを運転しているような気持ちになりたくない」という米国のミニバンの顧客の意見を重視した。トヨタによると、ミニバンの実用性と、よりパーソナライズされたドライブ体験を求めるエモーショナルさを組み合わせる手法について、慎重に検討を重ねたという。

モダンなインストルメントパネルは、水平基調とした。ワイドなセンタータッチディスプレイ、各部に設けられた収納、「ブリッジコンソール」を備えた開放感のあるインテリアを追求している。ブリッジコンソールは、一般的なミニバンレイアウトとは異なるデザインだ。ブリッジは、使いやすさのために、人間工学に基づいて運転席と助手席の間に配置されており、インストルメントパネルはセンターアームレストにつながっている。このデザインにより、ドライバーはストレスの少ない快適なドライブ体験を得ることができるという。

シフトレバーをはじめ、カップホルダーやワイヤレス充電器、収納スペースは、ドライバーの手の届く場所にレイアウトする。ブリッジの下には、財布やバッグなどの大きな身の回り品を置くのに便利な広いオープンエリアが設けられた。2列目キャプテンシートには、スーパーロングスライド機能を設定する。このシートは、前後に635mmスライドする。オットマン機能と組み合わせて使用すれば、これまでにないレッグルームと快適性を実現する、としている。


《森脇稔》

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