「脱石油」を急ぐENEOS、生き残りへ再生エネのJREを買収[新聞ウォッチ]

ENEOSによるJRE株式取得の意義(一部)
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ガソリンスタンドの前にロープが張られ、廃業する店が後を絶たない。そんな世界的な「脱炭素」で石油需要の減少が見込まれている中、石油元売り大手が生き残りをかけた再生エネルギーなど「脱石油」への投資が加速しているという。

石油元売り大手のENEOS(エネオス)ホールディングス(HD)が、再生可能エネルギー事業を手掛けるジャパン・リニューアブル・エナジー(JRE)を2000億円で買収する。

10月8日付けの日経朝刊が1面トップで報じていたが、週明けにはENEOSも正式に発表したことを受けて、きょうの読売なども取り上げている。それによると、JREの株主である米金融大手ゴールドマン・サックスとシンガポールの政府系投資ファンドから、2022年1月下旬をめどに全株式を取得し、完全子会社化する。今回の買収で40万世帯分の消費電力にあたる約122万2000kW分の再生エネ発電所を持つことになる見通しだ。

ハイブリッド車などの低燃費車の普及と若者などのクルマ離れでガソリン需要は激減。地方都市以外に首都圏の街道沿いにも、店じまいするガソリンスタンドをよく見かけるようになった。ガソリン価格の高騰や新型コロナの感染拡大防止による影響で高速道路の休日割引が一時中止されるなど、遠出を控えるマイカー族も少なくない。

この先、電動車のシフトが一段と加速すれば、ガソリン需要はさらに縮小する見込みで、逆風に直面する石油業界は業態転換が大きな課題となっている。それにしても、マイカーにガソリンを満タン給油して1万円札を支払ってもお釣りがほとんど返ってこないのはあまりにも淋しい……。

2021年10月12日付

●ドローン宅配熱い視線、自動飛行22年度にも解禁、IT、航空参入に実験 (読売・9面)

●石油元売り「再エネ」転換、投資加速、エネオスが大手買収(読売・9面)

●ロッキー「HV」ダイハツ発売へ(読売・9面)

●トヨタ脱炭素水素エンジンから、EV一辺倒の政策に警鐘 (朝日・8面)

●トヨタ中国販売前年比35.9%減、9月、半導体不足影響(毎日・7面)

●JR東変電所火災、運休、首都圏23万人影響 (毎日・26面)

●首相看板政策棚上げ、代表質問前政権と違い薄く (東京・1面)

●中国、商用EVを対日輸出、東風など1万台、日本に競合なく (日経・1面)

●インド車市場米2強脱落、フォード、GMに続き撤退へ、スズキ・現代自を制せず(日経・14面)

●自動車株、円安進行で上昇(日経・21面)

《福田俊之》

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