BMWが電動キックボード提案、持ち運びやすさと乗り心地の両立目指す…欧州発表

シェアリングではなく個人向けの電動キックボード

前輪にハブモーターを組み込む

BMW 3シリーズやMINIのトランクに簡単に積める

BMW コンセプト・クレバー・コミュート
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BMWグループは7月26日、電動キックボードの『コンセプト・クレバー・コミュート』(BMW Concept Clever Commute)を欧州で発表した。

近年、多くの都心部で交通量が増加している。しかし、そこで生活する人々の移動に対するニーズは、依然として高い状態が続いている。 BMWグループは、パーソナルモビリティのプレミアムプロバイダーとしての役割を果たし、未来の住みやすい都市の創造に積極的に取り組んでいる。

シェアリングではなく個人向けの電動キックボード

BMWグループはすでに、革新的なマイクロモビリティソリューションとして、BMWモトラッドの『X2シティ』や『パーソナル・ムーバー・コンセプト』、BMW『ビジョンE3ウェイ』などを提案してきた。今回、電動キックボードのコンセプト・クレバー・コミュートの発表により、BMWグループのエンジニアは、自動車のノウハウをマイクロモビリティに拡大する能力を再び実証するという。

電動キックボードは、欧州では短時間から利用できるシェアリングシステムの普及のおかげで、都市の移動手段として確固たる地位を築いている。電動キックボードは、柔軟性に富んだ使いやすさ、ゼロエミッション、移動中の「ラストマイル」などの点で、都市部のユーザーを目的地に迅速に到達させる能力を持つ。

一方、シェアリングシステムと比較して、個人が所有する電動キックボードの普及は、欧州では比較的遅れていた。安全に乗れる頑丈なモデルは、サイズが大きいため、公共交通機関や車での移動が困難であり、小型で持ち運びに便利なモデルは、乗り心地が悪いという欠点があったという。

前輪にハブモーターを組み込む

BMWグループのコンセプト・クレバー・コミュートは、快適な乗り心地を備えながら、簡単に折りたたんで公共交通機関に持ち込んだり、車に搭載できたりする電動キックボードとして開発された。日常の使用に適した人間工学に基づいたデザインを採用している。

公共交通機関モードでは、キックボードは側面で折りたたまれ、後輪は下側の開口部に回転して格納される。このメカニズムにより、コンセプト・クレバー・コミュートの全長は短縮され、エスカレーターに載せて運ぶことが可能になる。移動中、地下を通る場合、コンパクトに折りたためるのは重要という。このモードでは、スーツケースのように、地面を転がすこともできる。

また、前輪に組み込まれたハブモーターは、コンセプト・クレバー・コミュートを加速させるのに充分なパワーを発揮する。折りたたんだ時のコンセプト・クレバー・コミュートのコンパクトなサイズは、欧州の多くの公共交通機関に追加料金なしで持ち込めるという。

BMW 3シリーズやMINIのトランクに簡単に積める

コンセプト・クレバー・コミュートは、自動車のトランクに簡単に収まるサイズに折りたたむことができる。たとえば、BMW『3シリーズ』のトランクには、後席背もたれを倒すことなく、縦方向に積載できる。MINIのトランクには、横向きに積むことができる。BMWグループによると、パーク&ライドに最適という。

また、コンセプト・クレバー・コミュートは、都市部での使用に対応した航続を可能にする。また、バッテリーは取り外して自宅で充電できる設計とした。

BMWグループは、コンセプト・クレバー・コミュートを市販化しない意向だ。ただし、そのコンセプトや技術を、他社にライセンス供与することを協議中、としている。

《森脇稔》

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