なぜジウジアーロはスバル アルシオーネSVX をデザインしたか

スバルSVX(アルシオーネSVXの北米仕様)
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  • 『スバル デザイン』

『スバル デザイン』
スバルデザイナーが貫く哲学 継承とさらなる進化
著者:御堀直嗣
発行:三樹書房
定価:3600円+税
ISBN978-4-89522-740-7

日本カーオブザイヤー2020-2021の10ベストにノミネートされた新型『レヴォーグ』で話題となっているSUBARU(スバル)。そのデザインを語る1冊が刊行された。

本書が面白いのは全面的にスバルデザインが協力し、特にデザイン部長である石井守氏のインタビューをもとに詳細に語られている点だ。全体の構成はカーデザインとは何かから始まり、その手順、スバルデザインの変遷、哲学など王道だが、その内容は内部にいる人でないと語ることが出来ない深いものだ。

例えば『アルシオーネSVX』は、ジョルジェット・ジウジアーロがデザインしたことは有名だが、ではなぜ彼にデザインが依頼されたのか、その経緯や依頼内容、その後の社内への影響などが触れられているのは興味深い。

また、当然といえば当然なのだが、デザイン部門と開発部門との関係やそこから始まる企画の流れ、デザインへどう反映させるかを知ることで、クルマのデザインがどのようにして成立していくかなど、メーカーとデザインの関係性、その中でデザイナーはどのようにその期待に応え、自身の思いを遂げていくのか。そういった知的好奇心を満たしてくれる内容なっている。

歴代名車のデザイン現場の風景やデザインスケッチなど、他では見ることの出来ない貴重な写真もふくめ、オールカラー写真450点以上を掲載して語った初の書籍。 2018年刊行の書籍のカバーをリニューアルし、価格を抑えた「普及版」である。

スバルファンだけでなく、カーデザインに興味のある人たちにとっての良書といえよう。

出版元である三樹書房が創立45周年、グランプリ出版は創立40周年を迎えたことから、「期間限定・ミニカープレゼント(先着30名限定)」キャンペーンを、10月1日からスタートさせている。直接購入フォーム、メール、および電話・FAX で直接出版元に購入の申込みをしたお客様を対象としたキャンペーンで、トミカ製ホンダ『NSX』、“トヨタ『ランドクルーザー(JAFロードサービスカー)』、“いすゞ『ギガ ダンプカー』のいずれかがプレゼントされる(銘柄は、予告なく途中で変更になることがある)。また、期間中、商品送料は全国一律 300 円(購入金額合計金額6000円以上で送料無料)。さらに、2社の創立記念社名入り特製ボールペンがプレゼント(2社合計本体価格6000円以上)される。期間は10月1日から11月31日注文分まで。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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