フィアットの欧州Cセグ、ティーポ に「クロス」…SUV派生

全高を40mm引き上げてSUVらしい装備を追加

1.0リットル3気筒ターボは最大出力100hp

7インチのTFTデジタルメータークラスター

フィアット・ティーポ・クロス
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フィアットは10月26日、改良新型『ティーポ』をベースにしたクロスオーバー車、『ティーポクロス』(Fiat Tipo Cross)を欧州で発表した。

ティーポは、1988年に発表されたフィアットの小型ハッチバックで、欧州Cセグメントに属する。1994年に登場した『ブラーボ』『ブラーバ』を後継車とする形で、1995年に生産を終了した。日本市場にも、正規輸入された時期がある。

FCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)は2015年5月、トルコで開催されたイスタンブールモーターショー2015において、フィアット『エーゲ』を発表した。トルコ以外の欧州主要国では2016年、このエーゲがティーポとして投入され、ティーポの車名が、およそ20年ぶりに復活した。

全高を40mm引き上げてSUVらしい装備を追加

ティーポのボディタイプは従来、ハッチバック、セダン、ワゴンの3種類だった。改良新型では新たに、ハッチバックをベースにしたクロスオーバー車、ティーポクロスが加わった。これにより、ティーポのラインナップは、4種類に拡大している。フィアット・ティーポ・クロスフィアット・ティーポ・クロス

ティーポクロスは、ユーザー層の拡大を視野に入れたクロスオーバー車だ。フィアットは、スペースと快適性を犠牲にすることなく、従来の5ドアハッチバックとステーションワゴンを融合したクロスオーバー車を開発した。ティーポの長年の顧客基盤は、ファミリー層だ。ファミリー層に手頃な価格で、ダイナミックで若々しい車を体験してもらう。「フィアットの新しい家族向けクロスオーバー車」が、ティーポクロスになるという。

ティーポクロスのエクステリアは、クロスオーバー車らしい力強さや大胆さが追求された。ヘッドライトの下まで伸びたフロントグリルを採用する。ワイドで背の高いクロスオーバー車とした。

ティーポクロスの全高は、ベース車両のティーポのハッチバックに対して、およそ40mm引き上げられた。これは、サスペンションの変更と、フィアット『500X』用のホイール&タイヤの装着によるものだ。大径タイヤは、ティーポクロスの外観に、タフなイメージを与えている。ティーポクロスは、高い着座位置を実現し、乗降性を引き上げている。

前後フェンダーには、ホイールエクステンションが追加された。専用のスキッドプレートとバンパーは、サイドスカートとリアエクストラクターも装備される。ワゴンの専用オプションだった実用的なルーフラックも、ティーポクロスに採用された。頑丈で筋肉質な外観を演出するためのブルバーも装備されている。フィアット・ティーポ・クロスフィアット・ティーポ・クロス

1.0リットル3気筒ターボは最大出力100hp

パワートレインは、ガソリンとディーゼルだ。ダウンサイズの1.0リットル3気筒ガソリンターボ「FireFly」エンジンを用意した。最大出力は100hp。最大トルクは19.4kgmで、1500rpmの低回転域から引き出される。CO2排出量は、121g/km(WLTPサイクル)と環境性能に優れる。

ディーゼルエンジンは、「Euro 6D Final」に適合した「マルチジェット」を搭載する。最大出力は95hpと130hpの2種類のチューニングが存在する。このうち、130hpバージョンは、CO2排出量110g/km(WLTPサイクル)の環境性能を実現している。フィアット・ティーポ・クロスフィアット・ティーポ・クロス

7インチのTFTデジタルメータークラスター

インテリアは、カスタマイズ可能な7インチのTFTデジタルメータークラスターを採用した。これにより、車両の状態、マルチメディアシステム、電話の着信などが管理できる。10.25インチのタッチスクリーンを備えた最新の「UConnect5」インフォテインメントシステムも、オプションで選択できる。

ステアリングホイールは、コンパクトでシンプルなデザインとし、ドライバー正面の7インチTFTデジタルクラスターの視認性を高めている。

《森脇稔》

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