日産、臨時株主総会でゴーン元会長らの取締役解任を決議

臨時株主総会の西川廣人社長
  • 臨時株主総会の西川廣人社長
  • 臨時株主総会での、ルノーのジャンドミニク・スナール会長
  • 日産自動車の臨時株主総会
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日産自動車は4月8日、東京都港区のホテルで臨時株主総会を開き、元会長のカルロス・ゴーン容疑者とグレッグ・ケリー容疑者の取締役解任を決議した。併せて仏ルノーのジャンドミニク・スナール会長を取締役に選任した。

臨時株主総会では、西川廣人社長兼CEOが議長を務め、金融商品取引法違反などの容疑で逮捕されたゴーン容疑者とケリー容疑者の解任、スナール氏の取締役選任の議案を上程した。約20人の株主の質問を受けた後、いずれの議案も過半数の賛成で承認を得た。総会の所要時間は2時間57分だった。

出席株主からは、長年の不正を見いだせなかった現経営陣の責任は重く、総退陣すべきという質問も出た。これに対し西川社長は、経営陣の責任は2点あるとし、「第1は過去に起こったことへの責任で非常に重い。2つ目は将来に果たす責任。次の世代へのバトンタッチに行けるまで、会社の事業運営の安定考え、まずはそこに注力したい」と釈明した。

取締役に選任されたスナール氏は、総会後に挨拶し「取締役の拝命を本当に嬉しく、光栄に思っている。日産の将来をより良いものにするべく頑張っていく。業績と従業員の幸せこそが私にとっての最重要課題である。常に(ルノーとの)アライアンスのなかで最適な進化を求め、日産の明るい将来を築いていきたい」と、抱負を述べた。

日産は今回の臨時総会に先立ち、2018年11月22日付でゴーン容疑者の代表取締役および会長職、ケリー容疑者の代表取締役を解職していた。日産はガバナンス体制を強化するため、6月の定時株主総会を機に指名委員会等設置会社として発足する。

《池原照雄》

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