同車は、『アゲーラRS』の後継モデルだ。アゲーラ RSは、「アゲーラ」シリーズの頂点に立つ『アゲーラ R』をベースに開発されたさらなる高性能グレード。アゲーラ Rは、5.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンを搭載。最大出力1115hp、最大トルク122.4kgmを引き出す。乾燥重量1330kgの軽量ボディと、7速デュアルクラッチトランスミッションとの組み合わせにより、0~100km/h加速2.9秒というパフォーマンスを可能にしていた。
アゲーラ RSでは、同社初の「メガ・カー」(最大出力が1メガワット、1000kW=1360ps)となった『One:1』のノウハウを応用。エアロダイナミクス性能や冷却性能の向上に、One:1の技術を導入する。5.0リットルV型8気筒ツインターボエンジンも、専用チューン。最大出力1115hpから1360hpへ強化された。

◆5.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンを再設計
ジェスコのパワートレインには、5.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンを再設計した。フラットプレーンクランクシャフトや、エアダクトを新たに設計。大容量のエアインジェクション付きターボチャージャーを採用する。ケーニグセグによると、量産V8エンジンとしては、世界最軽量のクランクシャフトという。8500rpmという高回転域までエンジンを回し、より高効率でより多くのパワーを生み出すことを可能にしている。

トランスミッションは、9速マルチクラッチを自社で新設計した。シンクリングを廃止し、ほぼ瞬時にあらゆるギア間の変速を可能にするという。また、ウェットクラッチ、フライホイール、フルード、スターターモーター、オイルポンプなどを含めて、トランスミッション単体重量は、90kgに抑えられる。ギアチェンジは、シフトレバーまたはステアリングホイールのパドルで行う。
◆エアロダイナミクス性能は275km/h走行時に1000kgのダウンフォースを獲得
ジェスコでは、大型リアウイングやディフューザーなどにより、エアロダイナミクス性能を追求した。拡大されたアクティブリアウイングは、揚力を最小限に抑えるために高い位置にマウントされ、大きなダウンフォースを生み出す。フロントリップスポイラーには、アクティブなアンダーボディフラップを装備する。ジェスコのダウンフォースは、275km/h走行時に1000kgに到達。この数字はケーニグセグOne:1に対して30%、アゲーラRSに対して40%増加しているという。

◆デジタルコクピットを採用。ステアリングホイールには5インチのレース向けディスプレイ
インテリアは、TFTタッチスクリーン、USB入力、スマートフォンなどの誘導充電、Bluetooth接続、パーキングアシスタント、デジタル警告システムなどを装備。インフォテインメントシステムは、ステアリングホイールに取り付けられた5インチのレース向け「スマートクラスター」デジタルディスプレイと、センターコンソールの9インチの「スマートセンター」ディスプレイで構成する。新たに「スマートホイール」を採用。ステアリングホイールには、電話、オーディオ、車両リフトシステムなどに簡単にアクセスできるように、ハプティックコントロール式の2つの小型タッチスクリーンが装備されている。