【レクサス UX 海外試乗】SUVながら走りの概念はどこか LC に通じる…九島辰也

レクサス UX
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コンパクトSUVが世界的に人気なのはご承知の通り。各メーカーが真剣にそのカテゴリーにそれぞれの矢を放っている。例えばBMW『X2』やボルボ『XC40』なんかがソレ。どちらも宣伝やキャンペーンにことのほか時間とお金をかけている。それほど重要ということだ。

そして先日スウェーデンのストックホルムで試乗してきたレクサス『UX』もまたそのカテゴリーに属す。となると、出来栄えは気になるところ。日本はもちろんヨーロッパでもボリュームゾーンにあたるだけに中途半端では勝負できない。

NXのスケールダウンではないデザイン


ではその中身だが、プラットフォームはGA-Cと呼ばれるエンジン横置きのFFパッケージングを採用する。『C-HR』や『カローラスポーツ』などトヨタブランドですでに実績ある構造だけに信頼性は高く、かつ“走り”に振っていることが想像できる。しかもそれをレクサス開発陣はさらにアレンジした。

見た目はそれを想定したデザイン。単純に『NX』をスケールダウンしたのではなく、低くかつワイドに見せる手法を取り入れた。事実全高はデフォルトで1520mm。スポーティに見せるだけでなく機械式駐車場の制限をもクリアする。“アーバン・クロスオーバー”の略UXの名はそんなことも意味するのだろう。ちなみにホイールサイズは17インチと18インチ。18インチにはFスポーツ用専用デザインのホイールも用意される。

パワートレーンは2リットル直4のガソリンエンジンと同排気量のガソリンユニットにモーターを組み合わせたハイブリッドの2種類。前者がUX200で後者がUX250hというネーミングだ。そしてUX250hにはE-FourというAWDもラインナップする。

“走り”が最大のテーマ


試乗したのは3モデルで、UX250hのFWDとAWD、それとUX200。続けざまに乗ってそれぞれの味があるのがわかった。まず、一番気に入ったのがUX250hのFWD。グレードはFスポーツで18インチのランフラットタイヤを履く。ポイントはハンドリングの軽快さと軽やかなボディの身のこなし。それとナチュラルなハイブリッドの切り替えだろう。加速時のスピード感はしっかりありながらトルクステアはほとんど発生しない。全体的に“上質な走り”といったところだ。乗ってすぐにしっくりくる感覚がある。しかも乗り心地がよく、ひとつ上のカテゴリーのモデルに感じられる。この辺はAVS(アダプティブ・バリアブル・サスペンション)の恩恵だろう。設計的にストロークの取れない部分をダンパーの減衰圧を電子制御することでうまく補っている。

次に…、と言ってもほとんど同じくらい気に入ったのはUX200。今回、CVTに発進時用のギアがひとつ付いたことで加速感が強まり気持ちよくクルマを走らせることができた。CVTのみだとガツンとアクセルを踏んだ時に加速に一瞬の遅れが生じるがそれがないのだ。ギアボックスのカットモデルを見るとギアを追加した分確かにスペースはとってしまうが、“走り”に対してのメリットは大きい。

そして最後はUX250hのAWDだが、これはFWDと比べると若干だが軽快さがスポイルされているように思えた。まぁ、トルクステアのないFWDがよほどよかったということなのだろう。もちろん、路面状況への対応の面ではAWDのメリットは大きい。

といった今回のファーストインプレッション。これで『RX』、NXと合わせ走れるSUV三兄弟になったのだが、走りの概念はどこか『LC』に通じるものを感じた。いまのレクサスにとって走りが最大のテーマであることを表している一台といえそうだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
おすすめ度:★★★★

九島辰也|モータージャーナリスト
外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。『Car EX』(世界文化社 刊)副編集長、『アメリカンSUV』(エイ出版社 刊)編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌『LEON』(主婦と生活社 刊)副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの"サーフ&ターフ"。 東京・自由が丘出身。

《九島辰也》

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