VWのEVレーサーが新記録で優勝、初めて8分を切る…パイクスピーク2018

エコカー EV
フォルクスワーゲン I.D. Rパイクスピーク(パイクスピーク2018)
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6月24日、米国コロラド州でパイクスピーク2018の決勝レースが行われ、2016年のルマン24時間耐久レースの優勝ドライバー、ロマン・デュマ選手が乗るフォルクスワーゲンの新型EVレーシングカーの『I.D. Rパイクスピーク』が、新記録で優勝を飾った。

フォルクスワーゲンは1987年以来、31年ぶりにパイクスピーク国際ヒルクライムにワークス体制で参戦。そのために開発したI.D. Rパイクスピークには、モーターを2個搭載。最大出力680hp、最大トルク66.3kgmを引き出す。カーボンファイバー製のボディは、車両重量が1100kg以下。軽量ボディと高性能モーターの組み合わせが、0~100km/h加速2.25秒の性能を備える。

I.D. Rパイクスピークには、市販EV同様、リチウムイオンバッテリーを搭載。必要とされる電気エネルギーの約20%は、パイクスピークのおよそ20kmの走行中に生み出される。ブレーキング時に発電機として作動する電気モーターが、制動エネルギーの一部を電気に変換して、バッテリーに供給する。

このI.D. Rパイクスピークが6月24日、パイクスピーク2018の決勝レースにおいて、初めて8分を切る7分57秒148の新記録で優勝。2013年、セバスチャン・ローブ選手がプジョー『208 T16 パイクスピーク』で打ち立てた8分13秒878のコースレコードを、16秒以上短縮した。また、2016年にリース・ミレン選手が打ち立てたEVによる最速記録、8分57秒118を、1分近く短縮している。

ロマン・デュマ選手は、「I.D. Rパイクスピークはこれまでにレースでドライブした中で、最も印象的なマシン。 電動ドライブトレーンは、多くの部分で今までのマシンと異なっており、プロジェクト中に多くのことを学んだ」とコメントしている。

《森脇稔》

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