「D-Call Net」全国規模で運用開始、ドクターヘリの早期出動判断で救命率向上へ

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D-Call Net 実働訓練
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  • D-Call Net概要
  • ドクターヘリ基地病院配信画面の例
  • D-Call Netの導入で見込まれる効果
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救急ヘリ病院ネットワーク(HEM-Net)、トヨタ自動車、ホンダ、および日本緊急通報サービス(HELPNET)は6月15日、救急自動通報システム「D-Call Net」を全国規模に拡大し、本格運用を開始したと発表した。

D-Call Netは、車両のコネクティッド技術を活用した救急自動通報システムだ。交通事故発生時の車両データを国内の事故データ約280万件をベースとしたアルゴリズムに基づき自動で分析し、死亡重症確率を推定。消防本部および協力病院に通報することで、ドクターヘリやドクターカーの早期出動判断につなげ、交通事故での救命率向上を目指している。4者は、2015年11月からD-Call Netの試験運用を開始。協力するドクターヘリ基地病院に加えて、全国約730か所の全消防本部に車両の死亡重症確率データを伝達する体制を整備し、本格運用を開始した。

試験運用開始当初、9道県で10病院(ヘリ9機)だった協力病院は現在、31道県42病院(ヘリ37機)。これは全国で61あるドクターヘリ基地病院(基幹連携病院を含む)の約7割に相当する。今後は協力病院のさらなる拡大を図るとともに、病院へのデータ配信方法についても順次改良を加えていくことで、より効果の高いシステムに進化させていく。

また、HELPNETに加え、新たなサービスプロバイダーとして、ボッシュ、プレミア・エイドもD-Call Netに参画し、サービス開始に向け準備を始める。現在、D-Call Netの対応車種はトヨタ、レクサス、ホンダの3ブランド、28車種約45万台にとどまっているが、車両のコネクティッド化が急速に進む中、今後は、日本全体の取り組みとして、輸入車も含めて対応車種をさらに拡大していく。

《纐纈敏也@DAYS》

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