【ダカール2018】カルロス・サインツが8年ぶりに四輪総合優勝…プジョーは3年連続V、トヨタ勢2-3位

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2018年のダカール ラリー、四輪総合優勝者はカルロス・サインツ。母国スペインの国旗とともに。
  • 2018年のダカール ラリー、四輪総合優勝者はカルロス・サインツ。母国スペインの国旗とともに。
  • 自身2度目のダカール制覇を成したサインツ(中央)。プジョーは3連覇。
  • プジョーのチームメイトであるペテランセル(左)とデプレ(右)がサインツ(中央)の勝利を祝福。
  • 優勝したサインツのプジョー3008DKR Maxi。
  • 2位のアルアティアと優勝のサインツが語り合う。
  • 2位に入ったアルアティアのトヨタ・ハイラックス。
  • 二輪総合優勝のマティアス・ウォークナー(KTM)。
  • 二輪総合優勝のマティアス・ウォークナー(KTM)。

「ダカール ラリー 2018」が現地20日に競技を終了。四輪総合優勝はプジョー「3008DKR Maxi」を駆ったカルロス・サインツで、自身8年ぶり2度目の制覇となった。プジョーは3連覇を達成。2-3位にはトヨタ・ハイラックス勢が入っている。

南米のペルー、ボリビア、アルゼンチンを舞台に展開されてきた今年のダカール ラリー。現地20日、アルゼンチン・コルドバのループ状の最終行程を走り終えたところで、2週間の長く過酷な旅路に終止符が打たれることとなった(暫定の全体完走率は約55パーセント)。

四輪総合の優勝争いは、後半戦初日にそれまで首位だったステファン・ペテランセルがアクシデントによって後退し、代わって大きなリードとともに首位に立った同じプジョーのサインツがその座を守り続けてフィニッシュを迎えた。1990、92年に世界ラリー選手権(WRC)チャンピオンとなり、ダカールではフォルクスワーゲン時代の2010年に初優勝しているサインツは、これが8年ぶり2度目の制覇。プジョーは3年連続優勝を飾っている。

スペイン出身のサインツは55歳の大ベテランで、ラリー&ラリーレイド界のレジェンドのひとり。息子のカルロス・サインツJr.は現役F1ドライバーとして活躍中だ。サインツは「自分と、そしてこの勝利に関わった全ての人々にとってハッピーなことだ。大きなリードを得た時というのは、ともするとミスをしがちになって難しい面もあるんだよ。アフリカ開催時代を含めても、自分が経験したなかで最もハードなダカールだったと思う」と、今年のダカール ラリーを振り返っている。

二輪で6回、四輪で7回の総合優勝経験を誇り、3連覇を狙って今回大会に臨んだペテランセルは後半初日に3番手まで下がった後、一時は2位にポジションを上げるなどしたが、終盤に再度の大きなロスを喫って最終結果は4位。プジョーの1-2フィニッシュは成らず、2-3位には「トヨタGAZOOレーシング 南アフリカ」(TGR-SA)のハイラックス勢が入っている。2位にナッサー・アルアティア、3位にジニール・ドゥビリエと、いずれも四輪総合優勝経験のある猛者が続いた。

四輪の市販車部門ではトヨタ車体(TEAM LAND CRUISER TOYOTA AUTO BODY)が5連覇を達成。三浦昂(あきら)にとっては、ドライバーとしての初勝利となった。

トラック総合優勝はカマズのエドゥアルド・ニコラエフ。日野チームスガワラの菅原照仁は大排気量車軍団を相手に総合6位、大健闘であった(排気量10リットル未満クラス1位)。

二輪総合優勝はKTMのマティアス・ウォークナー。KTM勢は大会17連覇ということになる。2013年からファクトリーチームとしてダカールに復帰したホンダは、復帰後初となる優勝を目指したが、ケビン・ベナバイズの2位が最上位という結果に。

サインツも言うように、近年でも屈指のタフな戦いが展開された今年のダカール。四輪総合3連覇を達成したプジョーのワークスは今回が当面最後の参戦になることを昨秋に表明しており、ダカールは来年以降、また新たな時代を迎えることになりそうだ。

(*記事中の順位、記録等はゴール時点でのもの)

《遠藤俊幸》

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