【トヨタ ハリアーターボ 試乗】“周回遅れ”の先進安全装備だけが課題だ…丸山誠

試乗記 国産車

トヨタ ハリアー プログレス ターボ 2WD
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北米地域でレクサスが成功するきっかけとなったのが、1997年に登場した初代『ハリアー』。北米ではレクサス『RX』として販売され、プレミアムクロスオーバーSUVという新ジャンルを確立した。レクサス『ES』と並んでトヨタにとって忘れられないモデルだ。

国内でもハリアーは上級SUVとして人気が高まり、2013年に発売した3代目からは、RX系と別れ国内専用車として開発された。今回のマイナーチェンジの目玉は、2リットル直噴ターボエンジンの新採用と先進安全装備の「トヨタセーフティセンスP」の採用。

試乗車は、新設定最上グレードの「プログレス“メタル&レザーパッケージ”」の1つ下に位置する「プログレス」のターボ。内装はウルトラスエードと合皮でまとめられているため上質な感じで、ブラックに赤いステッチの刺し色がいい雰囲気を出している。

全体的に黒でまとめられているため、明るい雰囲気がいいという方は、インパネやドアトリムがディープボルドーになる内装色をおススメしたい。こちらのほうが華やかでより高級さを感じやすいし、特徴的なインバース形状のインパネもさらに立体的に見えるからだ。

試乗会場から一般道までは石畳の道が続き、ノイズや振動がチェックできる。ハリアーターボは優れた静粛性と乗り心地で石畳を走っていることを感じさせない。一般道から高速に入っても静粛性の高さに驚かされる。

ロードノイズが小さく、路面が変化してノイズが高まるはずの場面でも音質と音量とも大きく変化しない。同日に新型『カムリ』で同じ路面を走ったが、カムリよりロードノイズが小さい。

新搭載のターボエンジンも巡行時の静粛性が高く、ノイズを意識することがない。アクセルを踏み込むと滑らかにパワーが盛り上がるといったエンジンフィール。小型ターボを採用するため1650回転から最大トルクの350Nmが出ているはずだが、感覚的には2000回転あたりからトルクが盛り上がる。

ターボはトランスミッションに6速トルコンATを使い、マニュアル操作が可能なシーケンシャルシフトを採用。スポーティグレードという位置づけのはずなのにパドルシフトがないのが残念だ。

コーナリング性能と乗り心地のバランス点が高いのもターボの特徴。フロントとリヤにパフォーマンスダンパーを搭載するためロール剛性が高い。無理にロールを抑え込んでいる感じがなく、コーナリング時にうねりを拾っても落ち着いた挙動を見せる。

コーナーを少し攻めるとタイヤのスキール音が発生しやすい。エコタイヤを装着しているからだが、ターボの性格を考えると鳴きが少ないタイヤを選びたいところだ。

先進安全装備のセーフティセンスPを全車に標準装備し、ホールドモード付き電動パーキングブレーキを採用したのは評価できるが、この価格帯のクルマでレーンキープの機能がないのが残念。車線逸脱のステアリング制御はするが、車線キープの制御はない。

トヨタ車の多くにいえることだが、ライバルと比べると先進安全装備の進化のスピードが遅い。慎重なのはトヨタの特徴だが、さらに安全性と商品性を高めるためにも積極的に新機能を採用してもらいたい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★

丸山 誠|モータージャーナリスト/AJAJ会員
自動車専門誌やウェブで新車試乗記事、新車解説記事などを執筆。キャンピングカーやキャンピングトレーラーなどにも詳しい。プリウスでキャンピングトレーラーをトーイングしている。
《丸山 誠》

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