西武鉄道は6月13日、「新型特急車両」の基本デザインが決まったと発表した。2018年度末の営業運転開始を目指す。
西武鉄道は2016年3月、新型特急車両を2018年度から2019年度にかけて56両(8両編成7本)導入すると発表。デザインコンセプトは「都市や自然の中でやわらかく風景に溶け込む特急」「みんながくつろげるリビングのような特急」「新しい価値を創造し、ただの移動手段ではなく、目的地となる特急」の三つとしていた。
今回の発表によると、新型特急車両の前面ガラスは、国内初となる三次元曲面ガラスを採用。これにより「やわらかな印象」のデザインにする。車体断面も先頭部の「やわらかな曲面」が編成全体へ自然に連続するよう、緩いカーブを持たせる。車体はアルミ素材に塗装するが、色合いを工夫することで「都市や自然の中でやわらかく風景に溶け込むデザイン」を実現するという。
客室内の壁は白くし、黄色をベースに配色した座席を配置。座席は「身体をやさしくつつみこむソファーのようなデザイン」にするという。照明は間接照明を導入するが、荷物棚にも読書などで使える補助灯を設置する。このほか、公衆無線LAN(Wi-Fi)を導入。各座席には電源コンセントを設置する。案内表示器や案内板は英文表示に対応する。
出入口やトイレも黄色ベースで配色する。一部の壁には曲面デザインを採用し、「壁面に寄り掛かれる余裕のある空間」にするという。トイレは1・5号車に設置。このうち5号車は西武鉄道初となる女性専用トレイを設置する。
営業運転開始は2018年度末頃を予定。西武鉄道は「未来を担う新たなフラッグシップトレインとして、引き続き開発に取り組んでまいります」としている。