「人形町~茅場町駅間走行中の列車(03系)が地震により脱線・架線損傷」という想定で10月27日に実施された東京メトロ「異常時総合想定訓練」。現場救出・避難誘導・復旧作業などが事故現場で展開されるなか、地上の駅入口には、意外な乗り物の姿があった。
訓練が行われた新木場・総合研修訓練センターの現場にあったのは、新車同様の輝きを放つ、ヤマハ『セロー250』。所有主は東京メトロ。「本社と車両基地に合計14台が配備されている。今回の訓練は、日比谷線で脱線事故が起きたという想定なので、日比谷線工務区の業務用車も駆けつけた。
運転は、東京メトロのエキスパート集団「安全技術部」の二輪免許を持っているスタッフが行う。「毎日安全に乗客を運ぶのが使命。起きてほしくない事故を想定した訓練だが、幸いにも、このバイクたちが稼働したことはほとんどない」ということで、車体は新車と同様にきれい。
「ただいざとなったら、本社や各拠点からバイクを走らせ、本社や各拠点から駅までのルート確認や、駅構内の状況確認を行うことを想定している」