【新聞ウォッチ】三菱自の燃費不正、自工会 西川会長「とんでもないことだ」と遺憾

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三菱 ミラージュ 改良新型
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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2016年9月16日付

●アップル子会社120億追徴、音楽ソフト使用料納税漏れ、国税指摘、全額納付(読売・1面)

●三菱自再測定も不正、数十回測り選別、4年前の値流用(読売・2面)

●仮想現実未来に興奮、東京ゲームショウ開幕(読売・10面)

●国内新車販売500万台割れへ、2年連続、自工会(朝日・9面)

●民進代表に蓮舫氏、初の女性「提案力で戦う」(毎日・1面)

●JR九州来月25日上場、東証が承認、時価総額、今年2番目(産経・10面)

●マレーシアのタイヤ卸、オートバックスが出資(日経・12面)

ひとくちコメント

国土交通省の自動車局長が「意図的で常軌を逸する事態」として厳しく指弾すれば、日本自動車工業会の西川廣人会長(日産自動車副会長)も5月に就任後、4カ月ぶりに行った初の“定例会見”で「業界全体に大きな不信感を招き、とんでもないことだ」と遺憾の意を示した。

三菱自動車が燃費データの不正発覚後、社内で行った燃費の再測定について、国交省の立ち入り検査の結果が公表され、問題が発覚した4月以降に、販売中の9車種について燃費を再測定した際、8車種の測定方法が不正だったという。担当者は、不正を認識しながら、国の規定とは異なる測定方法を続けていたそうだ。

国交省は益子修会長兼社長を呼んで厳重注意するとともに、再発防止策の見直しと9月末までの報告を求めたという。

きょうの各紙も「三菱自、再測定でも燃費不正」とのタイトルで報じているが、記事の取り扱いには、大きな差がある。まず、読売は2面の総合面のトップ記事で報じたほか、経済面でも「経営陣の問題意識欠如」とこれまでも幾度も幾度も伝えていた記事とはほとんど変わらいない内容で「三菱自の企業体質が改めて問われている」と、改めて取り上げていた。

東京も3面の総合面で「ミラージュは12年の値流用」とのサブ見出しで、国の方針に従ったのは1車種だけだったことを強調。ミラージュについては、過去のデータを流用していたとも報じている。

朝日と日経、それに産経は社会面で掲載。このうち、日経と産経は「意図的、常軌逸する」との国交省の局長発言を中心に取り上げているが、産経も経済面で伝えた毎日も、自工会の西川会長が「とんでもないことだ」と強調したわりには、40行足らずの短い記事だった。

《福田俊之》

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