気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2016年6月20日付
●参院選自民35%民進12%内閣支持49%(読売・1面)
●円高・株安で与党減速(読売・3面)
●景気「足踏み」増加78社、個人消費の停滞懸念(朝日・1面)
●23時間56分の悲劇,中嶋「ノーパワー」首位トヨタ失速、ルマン24時間(朝日・14面)
●国内景気「横ばい」8割、半年後「改善」半数、消費回復見込む(日経・1面)
●日産、中国で低価格EV、今夏にも、3割安く、東風汽車と共同で(日経・1面)
ひとくちコメント
「3分間待つのだぞ」とは、一世代前に大流行したレトルトカレーのテレビCMだが、そのわずか3分間に「悲劇」が起きた。
仏ルマンのサルテ・サーキットで行われた伝統の自動車耐久レース「ルマン24時間」の決勝で、ゴールを目前に、2台で臨んだトヨタは残り3分までトップを走行していた中嶋一貴の5号車がマシントラブルでストップ、初優勝を逃した。小林可夢偉の6号車は2位となり、5号車は規定により失格となったという。
総合優勝は384周を走ったポルシェ2号車、2連覇で単独最多を更新する18勝目を挙げた。3位はアウディ8号車が入った。
きょうの各紙がスポーツ面で「トヨタ初V逃す」などと報じているが、読売は「時事」、毎日、産経、東京、日経は「共同」が配信した記事を掲載。朝日は独自取材で「23時間56分の悲劇、中嶋『ノーパワー』首位トヨタ失速」とトップ記事でレースの展開を詳しく取り上げている。
それによると、「初優勝を目指したトヨタの願いは残り3分余りで無残に散った」との書出しで、「悔やんでも悔やみきれない敗戦となった」と結んでいる。
トヨタは残り3分、あと一息のところで悲願のル・マン初優勝を逃してしまったが、先週開かれたトヨタ自動車の株主総会で豊田章男社長は「一流をしのぐ超二流を目指して努力を続けたい」と熱く語った。
自動車ビジネスはともかく、どうも過酷なモータスポーツの世界は「超二流」では栄冠を手にすることはできないのだろうか。