東京スカイツリーや京葉コンビナートが見える幕張の海辺で、“日本人飛行士“の快挙を祝う拍手が絶え間なく続いた。日本に上陸した“飛行機のF1”、レッドブル・エアレース幕張大会。優勝したパイロットは、同シリーズに参戦する唯一の日本人、室屋義秀だ(写真67枚)。
「年間総合優勝をとりにいきたい。ことしはコンディションを整え100%全力で飛ぶことに集中したい」。
福島市在住の43歳。中年飛行士のその想いは、ひとつ結実した。15時半から始まったファイナルで、室屋を含む4人のパイロットが、“幕張の最速”を争ってタイムアタック。2番手に飛び立った室屋は、最速タイム1分4秒992をマークし優勝した。
5万人のオーディエンスは、2番手の室屋が最速でゴールラインを切ったことに奮い立ち、4人目のラップタイムを見た瞬間、両手をあげて歓喜。日本で開催された“空のF1”で、見事トップに君臨した室屋に、惜しみない拍手を送った。