すなわち、トヨタは為替フリーではなく、為替をマネージする方向を選んだ。円安時代には、未来への思い切った投資を進め、円高になればモノづくり体質の強化をはかる、これを繰り返せば、強靭体質でかつ、未来への布石も用意できるということだ。実際、トヨタは「超円高」時代には、徹底的な原価低減を行い、1ドル80円でも利益が出る体制を構築した。そして、円安の時代には、米国に「Toyota Research Institute(TRI)」を設立。世界で最先端のAI研究施設となりつつある。ここでの成果は、間違いなくトヨタの既存技術と「新結合」を生み出し、自動車の未来を創り出す。