高い価格がネックになり、現状では普及が進んでいるとは言い難いEV。フォルクスワーゲングループのトップが、将来のEVの普及に関して、楽観的な見方を示した。
これは2月29日、フォルクスワーゲングループのマティアス・ミュラーCEOが、ジュネーブモーターショー16のプレビューイベントで明らかにしたもの。同CEOは、「将来的にEVのコストは、内燃エンジンを搭載した車よりも安くなるだろう」と語っている。
フォルクスワーゲングループは「eモビリティ」の推進に力を入れている。同社は排ガス不正問題が起きて以降、パワートレインのEVやプラグインハイブリッド車(PHV)へのシフトを早める戦略を掲げてきた。
フォルクスワーゲングループは現在、製品ラインアップ中に、EVとPHVを合わせて9モデル展開。2020年までには、さらに20車種を追加する予定。フォルクスワーゲングループは、EVの車種が増えれば、バッテリー(二次電池)などのコストが下がり、内燃エンジン車よりも安い価格でEVを発売することが可能になると見込む。
ミュラーCEOは、「航続距離500km以上のEVは、2020年までには実現可能。充電も、コーヒーを飲んでいる間に完了するだろう」と述べ、実用的なEVの市販を示唆している。