カワサキブースでは、5年振りにモデルチェンジしたスーパースポーツモデル『Ninja ZX-10R ABS』が、2016年モデルとして出品されている。
2015年、カワサキはスーパーバイク世界選手権で年間タイトルを獲得。レースで得たノウハウをもとにエンジン、シャーシ、電子制御機能を改良し、市販モデルにおいてもさらなるサーキット性能向上を果たした。
搭載される998cc並列4気筒エンジンは、クランクシャフトの慣性モーメントを低減することで、コーナー立ち上がりの加速力向上とシャープなハンドリングを実現。メインフレームは、ディメンションの見直しによりコーナリング性能を向上している。
そして、新採用のバランスフリーフロントフォークは、レースマシンで使用されているものと同構造のハイスペックな仕様。また、より精細に車体姿勢をコントロールできる、次世代型電子制御技術も多数導入した。
もっともワクワクさせられるのは、「バランス型スーパーチャージドエンジン」の出品だ。
ガスタービン技術のフィードバックを用いた新しい機構として、吸入口の手前に電子制御フラップを設置。吸気の量や流れ方向を緻密にコントロールすることで圧縮効率や燃焼効率をいっそう高め、優れたパワーと燃費を実現したという。
川崎重工業株式会社の代表常務取締役モーターサイクル&エンジンカンパニープレジデントの富田健司氏によると、こうだ。
「私たちは次なる進化を試みています。ライダーのココロをさらに躍らせる加速感と、社会に求められる優れた燃費性能を共に実現させるバランス型スーパーチャージドエンジン。エキサイトメントとクリーンネスを両立させた、新たなライディングエクスペリエンスが実現する日は、遠くない未来です」
2015年、『Ninja H2/H2R』用として製造を開始したスーパーチャージドエンジンだが、進化もまだまだありそうだ。