2015年8月20日開幕となった「ガイキンド インドネシア国際オートショー2015」において、マツダの現地社長である奥江敬三氏に話を聞くことができた。好調マツダのインドネシア戦略とは。----:インドネシアにおけるマツダ車は輸入品。その場合、現地に工場のあるライバルと比べると不利なところからスタートになりますが? 奥江敬三氏(以下、敬称略):いえ、不利だとは考えていません。なにを目的にするかです。我々はニッチなお客様に対してアプローチしている限り、不利は感じておりません。我々はトヨタさんのように大きくなろうという気もサラサラないですから。----:基本的な狙いは、インドネシアでも日本でもグローバルでも同じということですね?奥江:基本的には一緒です。ユニークで、プレミアムな…プレミアムといっても、(一般的な)言葉の定義とは違うのですけれど。お客様と太いパイプでつながれて、マツダのことを思ってくださるお客様をめいっぱい作りたい。そして、ユニークさではどこにも負けない。そういうブランドになりたいと思っています。----:実際にインドネシアのお客様の声や売れ行きは狙い通りなのですか?奥江:非常にユニークなセグメントを持つインドネシアにおいて、マツダが導入しているセグメントの中では、プレゼンスを保てるだけの商売はさせていただいています。それなりにインドネシアのお客様には評価いただいていると思います。多くのお客様がいるセグメントには、支持していただけてないかもしれませんが。それはクルマがないものですから。----:具体的にいうと?奥江:ここのマーケットは、ざっくり年間100万台ありますが、そのうち30万台が小さい3列シートのミニバンです。トヨタ『アバンザ』やダイハツ『セニア』です。それで15万台がLCGCという、小さなクルマです。そして30万台が商用車です。残りは30万台。その中で『マツダ2(デミオ)』のセグメントは5~6万台です。『CX-5』のセグメントはもうちょっと小さい3万台くらい。『ビアンテ』のセグメントは、1000台あるかないか。その小さいセグメントの中では、ある程度プレゼンスは持たせていただいているかなと考えています。----:それでは、今後のインドネシア市場での狙いはいかがなものでしょうか?奥江:先ほど申しましたように、お客様との太いパイプを作って、極端に言えばお客様から「マツダなしでは生きていけない」と。それくらいのことを言っていただける人が多くなるようなブランドにしたいですね。----:日本では第6世代のモデル群の評判が良いのですが、こちらではどうなのでしょうか?奥江:ユニークさという点では、ものすごく高い評価をいただき始めています。「ああ、マツダは変わってきたよね」と言う人もだんだんと増えています。----:マツダがいいよね! という人は、日本もインドネシアもそれほど変わらないのですか?奥江:そう思います。ただ、住んでいる環境も違えば、運転する環境も違うので、評価軸は微妙に違うと思います。たとえば、こちらの人は100km/h以上で走ることはあまりありません。デザインは一緒かもしれませんが、走るときに低速での「あっ、このアジリティは効いてるね」とか、そういった評価は得ると思います。もちろん80km/hくらいに関してはものすごく評価が高いのですが、もっともっと高い速度域では、こちらは走れませんからね。----:スピードは遅くても、人馬一体の走りは通じているのですか?奥江:通じています。乗り心地は非常に評価して買っていただいています。----:ビジネスの数字的にはこれからですが、評価はいいということですね。奥江:これは歴史的な話なんですけれども、マツダをインドネシアに再度導入したのは2006年から。アジア危機以降、マツダはインドネシアから出ていました。2006年に100%子会社を作って進出した。ということで、まだ9年です。9年で、今提案しているブランド/商品を、理解していただいている度が増えてきつつあるという感じですね。
「セダンのGRモデル、アリですな!」インドネシア版『カローラセダン』初のGRスポーツに、日本のファンも熱視線 2025年8月15日 トヨタ自動車は、「インドネシアモーターショー(GIIAS)2025」…