KTMジャパンが8月4日、クロスパーク勝沼(山梨県)にて開催したKTMオフロード・コンペティションモデルの2016年モデル・メディア向け試乗会で『350SX-F』に試乗した。国産モトクロッサーにはない“350”という排気量をあえてリリースするKTM。その狙いはレーシングトラックを走らせるとよくわかる。簡単に言えば、250の軽快さのまま、450に近いモアパワーを獲得しているのだ。これがちょうどいい。450では手に負えないタイトコーナーも軽快に曲がり、250ではアクセルを目一杯開けなければならない上り坂をいとも簡単に駆け上がってくれる。今回発表された2016年モデルでは、シャシーもエンジンもオールニューとなり、104.5→99.9kgと車両重量を4.4%軽減。ついに100kgを切った。軽くなっただけでなく車体もコンパクトに感じ、よりハードにコースを攻められる。低重心化が施され、大きなギャップにフロントが乗り上げてもふらつくことが少ない。最新のエアサスペンションを新採用したことで走破性が格段と向上している。250SX同様の新エキゾーストは「レゾネーターキャニスター」と呼ばれる別室が設けられ、騒音レベルを抑えつつエンジン出力を向上することに貢献。従来型より80mm短くなったサイレンサーはマスの集中化に加え、低速トルクとクイックなスロットルレスポンスを生み出した。もともと“ベストバランス”だった『350SX-F』だが、より車体が軽くなり、ますます軽やかに走る。■5つ星評価パワーソース:★★★★フットワーク:★★★★★デザイン:★★★★総合戦闘力:★★★★★オススメ度:★★★★★青木タカオ|モーターサイクルジャーナリストバイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。国内外のモーターサイクルカルチャーに精通しており、取材経験はアメリカやヨーロッパはもちろん、アフリカや東南アジアにまで及ぶ。自らのMXレース活動や豊富な海外ツーリングで得たノウハウをもとに、独自の視点でオートバイを解説している。現在多くのバイク専門誌、一般誌、WEB媒体で活動中。
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