2009年発表のフーガ。6年目となった今年2月、ビッグマイナーチェンジを受けた。マイナーチェンジの内容はエクステリアデザインの変更、安全性の向上、快適性の向上、使い勝手の向上などで動力性能に関する部分は変更を受けていないが、まずはその部分に触れないとならないだろう。フーガハイブリッドに搭載されるエンジンは306馬力、モーターは68馬力でシステム出力は364馬力となる。プレミアムサルーンとしては十分なパワースペック。実際に走らせてみても、その余裕の加速感やクルージング性能は申し分なし。日本だけでなく、世界で通用する性能だ。2クラッチ・パラレル式のハイブリッドはエンジンだけでも、モーターだけでも、その両方を組みあせても走行できるもので、さまざまなシーンにマッチする。足まわりではショックアブソーバー内部の高応答リップルコントロール形状を変更。ゆっくりとした動きでは力強いダンピングで解消しつつ、細かい振動も除去している。アルミホイールの剛性もアップしロードノイズの軽減を図っているというが、さすがにこれはわからなかったが、高速道路を走っていると「これなら鈴鹿あたりまでノンストップでバビュンと行けるな」と思わせてくれた。ただ、トランクルームの小ささにはちょっと閉口。トランクルーム内に表示された方法で積めばゴルフバッグ4個を積めるというのだが、ハイブリッド車は駆動用バッテリーを搭載することもありトランクスルーも付かない。ハイブリッドにすることで得られるメリットはなんと言っても燃費向上にあるはず。たしかにフーガハイブリッドはJC08モードで18.0km/リットルの燃費を実現しているが、使用燃料はプレミアム。金銭面で考えれば、レギュラーでハイブリッド化しないと経済的メリットは小さい。フーガは走りのハイブリッドを標榜するが、それならばなおさらバッテリーはトランクスルーを妨害するような高い位置ではなく、低い位置への搭載を可能にしてほしかった。■5つ星評価パッケージング:★★★インテリア/居住性:★★★パワーソース:★★★★フットワーク:★★★★オススメ度:★★★諸星陽一|モータージャーナリスト自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍中。趣味は料理。
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