ラグジュアリーセダンの『睿騁』(RAETON)を発売している長安汽車。今年の上海モーターショーでは、そのプラットフォームを用いた大型4ドアクーペ『RAETON CCコンセプト』を公開した。
ただしこれは量産モデルを予告するものではなく、ラインナップのデザインの方向性を示唆するもの。V12エンジンが収まりそうなほど長大なロングノーズを持つが、製品化されたとしてもこのプロポーションのままで登場するわけではない。
スタイリングは、自然界に存在する水のさまざまな状態や瞬間をユニークな視点で捉え、それを再解釈したものだとか。エクステリアは豊富な水が持つエネルギーや、水面で見せるさまざまな表情をあらわし、インテリアでは有機的な動感を表現したものだという。
フロントエンドは鋭角が強調されたグラフィックスで構成されている。グリルは古代中国の祭祀などで使われていた礼器「鼎」(てい)をモチーフにデザインしたもので、これをメーカー独自のユニークなデザイン言語として確立させたい意向があるようだ。
寸法やメカニズム等の説明はないが、プレスリリースには「最大出力123kW、最大トルク335Nmのモーターを搭載し、0-100km/h加速は4.12秒」と記されている。スタイリングのテーマから察するにただのEVではなく、水素を燃料とした燃料電池の搭載を想定しているのかもしれない。