JR西日本は2月19日、同社が2017年春の運行開始に向けて準備を進めている新たな寝台列車の名前を『TWILIGHT EXPRESS 瑞風(みずかぜ)』に決めたと発表した。今春のダイヤ改正で姿を消す寝台列車『トワイライトエクスプレス』の伝統を受け継いでの命名という。
同社が2017年春の運行開始を目指している新たな寝台列車は、客室のほか食堂車やラウンジカー、展望スペース付き先頭車からなる10両編成で、定員は30人程度という豪華列車。運行中に沿線観光地に立ち寄っての観光を含む、いわゆる「クルーズトレイン」として計画されている。
列車名の『TWILIGHT EXPRESS 瑞風』は「運行開始より25年間で約110万人のお客様にご乗車いただいたトワイライトエクスプレスの伝統を受け継ぐとともに、美しい日本の素晴らしさを感じていただける列車」として命名。「瑞風」は「みずみずしい風」「吉兆をあらわすめでたい風」という意味があり、「美しい瑞穂の国を風のように駆け抜ける列車」をイメージしたという。「TWILIGHT EXPRESS」はサブタイトルとしてつけられている。
ロゴは「瑞風」のローマ字での頭文字となる「M」の文字と天使をあしらったデザインで「Mを沿線の山並みに見立て、吹き抜ける風をトワイライトエクスプレスの象徴である天使で表現」したという。
列車名と同時に、同列車で提供される食事を監修する料理人も決定。JR西日本は『瑞風』での食事について『トワイライトエクスプレス』の車内調理の伝統を引き継ぎつつ、朝昼夜の食事ごとに「食の匠」がメニューを監修するとしており、料亭「菊乃井」3代目主人の村田吉弘さん、レストラン「HAJIME」オーナーシェフの米田肇さんの2人が決定した。
JR各社の豪華寝台列車(クルーズトレイン)では、JR九州が2013年から『ななつ星 in 九州』を運行している。JR東日本も2017年春からクルーズトレイン「TRAIN SUITE『四季島』」の運行を始める予定だ。