気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2015年2月6日付
●マック11年ぶり赤字、218億円、「期限切れ鶏肉」響く、14年12月期(読売・9面)
●原油安業種で明暗、商社、投資に苦戦、航空は恩恵(朝日・8面)
●スカイマーク再生、投資ファンド支援、インテグラル、90億円融資(読売・8面)
●タカタ純損失310億円に、リコール拡大、さらに増加も(朝日・10面)
●ホンダ、軽1位、スズキが失速、1月新車販売(朝日・10面)
●東京圏転入超過11万人、14年人口移動報告(東京・3面)
●上場企業、今期最高益に、車・電機で1.2兆円増益(日経・1面)
●東南アジアLCC曲がり角、旅客増でも利益低迷(日経・9面)
●スズキ、3%減益、4~12月期(日経・13面)
ひとくちコメント
「やればできるじゃないか」。ホンダの販売店ではこんなねぎらいの言葉をかけられそうである。相変わらず苦戦が続く国内の自動車市場の中で、2015年1月の新車販売ランキングが発表になったが、売れ筋総合ベスト10に、ホンダが久しぶりに3車種も占めた。
しかも、軽自動車部門では昨年末にNシリーズの「スラッシュ」を発売した『N-BOX』が、強豪のスズキ、ダイハツ、日産車を追い抜いて1年2か月ぶりの首位に返り咲いたほか、登録車を含めた総合順位でもトップのトヨタ自動車の『アクア』に僅差で迫った。
ホンダ車は2位のN-BOXほか、台数は激減したが、『フィット』が6位、8位に『N-WGN』が入った。あのトヨタでもアクアのほかには7位の『プリウス』の2車種だけで、ベスト10内では前年同月に比べて2ケタ増となったのはN-BOXと3位の日産『ディズ』の2車種だけ。
ホンダでは度重なるリコール問題などで新車の投入が遅れており、一部のメディアからは「国内”激ヤセ”」との指摘もされていた。ようやく昨年12月には『グレイス』とNシリーズのスラッシュを発売したほか、来週以降は発売を延期していた新型『レジェンド』や『ジェイド』の発売も予定されている。
決算期末を控えて、例えばフィットならば「今なら18万円相当プレゼント」などの“おまけ”付の販促セールも激化しているが、販売の手段はともかく台数が回復したことは明るいニュース。だが、ホンダの国内販売に再び活力を取り戻すためには低迷する利益率を高める戦略を打ち出すことが次の課題となるだろう。