JR西日本、広島地区に新型電車を投入…春のダイヤ改正

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北陸新幹線の延伸開業で北陸地区の在来線特急は運行体系が大幅に変わり、金沢~富山間を結ぶ特急がなくなる。写真は小松駅を通過する特急『サンダーバード』(右)と待避待ちの普通列車(左)。
  • 北陸新幹線の延伸開業で北陸地区の在来線特急は運行体系が大幅に変わり、金沢~富山間を結ぶ特急がなくなる。写真は小松駅を通過する特急『サンダーバード』(右)と待避待ちの普通列車(左)。
  • 北陸新幹線の高架橋(右)の脇を走る特急列車。福井~金沢間では新たに特急『ダイナスター』が運転を開始する。
  • 金沢~和倉温泉間では特急『能登かかり火』を新設。北陸新幹線並行在来線の経営分離により、運転区間の一部はIRいしかわ鉄道線になる。写真は和倉温泉駅に到着した特急列車。
  • 北陸新幹線延伸開業でJR西日本のW7系もデビュー。W7系はJR東日本のE7系(写真右)とほとんど変わらない。
  • 広島地区にデビューする227系の外観イメージ。同地区への新型電車導入は約30年ぶりになる。
  • 今回のダイヤ改正で山陽本線広島~横川間に開業する新白島駅の完成イメージ。同駅はアストラムラインとの乗り換え駅として両線の交差地点に新設され、8両編成に対応したホームを設ける。
JR西日本の2015年3月14日ダイヤ改正は、北陸新幹線の金沢延伸開業と、同新幹線に接続する北陸エリアの在来線の変化が目玉。広島地区では新型車両の227系のデビューも注目される。

■北陸新幹線・接続在来線
JR西日本にとっては2路線目の新幹線となる北陸新幹線。開業とともに同社が保有するW7系が運行を開始し、金沢~東京間を結ぶ『かがやき』『はくたか』では同社初となる「グランクラス」も導入される。

金沢~東京間では、速達タイプの『かがやき』を1日10往復、金沢~上越妙高間の各駅に停車する『はくたか』を14往復(このほか長野~金沢間が1往復)運転。最も速い『かがやき』は、東京~金沢間を2時間28分で結ぶ。金沢~富山間では『つるぎ』を18往復運転し、北陸エリア内の輸送を担う。『つるぎ』は最短22分で両駅を結び、全列車が途中の新高岡駅に停車する。なお、『つるぎ』では1~4号車を自由席、5~7号車を指定席、11号車をグリーン車とし、その他の8~10号車と12号車は利用できない。

『つるぎ』は金沢駅で、大阪方面への在来線特急『サンダーバード』、名古屋方面への『しらさぎ』と接続。今回の改正で大阪・名古屋方面への直通在来線特急がなくなる富山エリアの利用者をカバーする。金沢駅での接続時間は最短8分、最大25分になる。新幹線と特急の乗り継ぎにより、大阪~富山間は最速で現在より8分短い3時間4分、名古屋~富山間は12分短い2時間54分で結ばれる。

新幹線の開業に伴い、並行する北陸本線は第三セクターに経営分離され、直江津~市振間がえちごトキめき鉄道、市振~倶利伽藍間があいの風とやま鉄道、倶利伽藍~金沢間がIRいしかわ鉄道の運営になる。

同時に北陸エリアの在来線特急は大きく運行体系が変わり、これまで北陸本線で運行されていた在来線特急『はくたか』『北越』は全列車が廃止。その他の特急も、大阪方面と北陸方面を結ぶ『サンダーバード』の金沢~富山・魚津間、名古屋方面と北陸方面を結ぶ『しらさぎ』の金沢~富山・和倉温泉間、朝方に運行されている『おはようエクスプレス』の金沢~富山・泊間が廃止される。引き続き運転される和倉温泉駅への『サンダーバード』を除き、金沢以東へ直通する在来線特急はなくなる。

一方、新幹線に接続する特急として金沢~和倉温泉間には『能登かがり火』を1日5往復新設。福井~金沢間では『ダイナスター』3往復を新設する。『ダイナスター』は福井エリアからの北陸新幹線接続を目的とした列車で、朝方に福井発金沢行き3本、夜間に金沢発福井行き3本を運転。車両はいずれも681・683系の6両編成を使用する。

新幹線と在来線特急の乗継ぎ駅となる金沢駅では、乗換えの際に分かりやすいよう『サンダーバード』『しらさぎ』の発車ホームを1・2番線ホームに統一する。また、『サンダーバード』は全列車が9両、『しらさぎ』は6両に編成を統一し、多客期は増結。グリーン車の位置も両列車とも金沢寄りの先頭車に変更する。『しらさぎ』は金沢発車時刻もおおむね毎時48分に統一し、ダイヤ上も分かりやすくする。

城端線には、高岡~二塚間に新幹線との乗換駅となる新駅「新高岡」が開業。合わせて普通列車を1本増発する。このほか、北陸本線や七尾線でも普通列車を増発する。

■在来線
広島地区で新型車両の227系電車が運行を始める。227系は同地区ではJR発足後初の新型電車で、ステンレス製車体の3ドア車。同地区で運用されている115系近郊形電車などの置換用として3両編成64本と2両編成42本の計276両を投入する。呉線の快速『安芸路ライナー』を中心に、山陽本線糸崎~岩国間と呉線で運行を開始し、順次運転本数と運転区間を拡大する。

山陽本線の広島~横川間には新駅「新白島」が開業。同駅は山陽本線と広島高速交通が運営する広島新交通1号線(アストラムライン)の交差部に新設され、両線の乗換え駅となる。JR新白島駅は8両編成対応の相対式ホーム2面2線の駅で、快速・普通の全列車が停車。アストラムラインの新駅とは連絡通路で結ばれる。

京阪神地区では、16~20時台に大阪環状線から阪和線に直通する関空快速・紀州路快速と、関西本線(大和路線)に直通する大和路快速・区間快速を、それぞれ毎時2~4本から4本・15分間隔に統一する。同時に両線とも天王寺駅の発車時刻をパターン化し、阪和線は天王寺始発を含め16~20時台の快速が毎時8本に、大和路線は毎時6本に統一される。東海道本線(琵琶湖線・JR京都線)の野洲~大阪間では、平日朝に新快速を1往復増発する。

一方、片町線(学研都市線)では平日のおおむね11~14時台、土曜・休日のおおむね12~14時台の快速を、四条畷~長尾間の各駅に停車する区間快速に変更し、この時間帯は同区間の普通列車の運転をなくす。現在、同区間では昼間の時間帯に快速・普通がそれぞれ毎時4本運転されているが、普通列車がなくなるため快速停車駅では列車本数が半減する。

各地の在来線特急では、山陰本線の『きのさき』下り列車を朝方に1本(京都7時32分発~城崎温泉9時52分着)増発。福知山線の『こうのとり』は夜間に上り列車を1本(福知山20時22分発~新大阪22時06分発)増発する。このほか、寝台特急『サンライズ出雲』が伯備線の備中高梁駅に停車するようになる。

大阪方面と南紀を結ぶ『くろしお』は、ダイヤ改正前日で車内販売の営業を終了。また、和歌山支社の発表によると、ダイヤ改正以降に381系の置き換えを予定しているという。

既に廃止が発表されている大阪~札幌間の臨時寝台特急『トワイライトエクスプレス』は、大阪発・札幌発ともに3月12日が最終運転日となることが決まった。

このほかにも各地の路線で時刻の変更が行われる。

■山陽新幹線
東海道新幹線の最高速度が270km/hから285km/hにアップするのに伴い、東海道・山陽新幹線を直通する『のぞみ』の上下計30本の所要時間を短縮する。東京~博多間は、最速の場合で現在より3分短い4時間47分となる。福山・広島駅では『のぞみ』の発車時刻をほぼ統一するほか、岡山・福山・広島駅での『のぞみ』と『こだま』の乗り換え時間を短縮する。
《小佐野カゲトシ@RailPlanet》

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