【スバル レガシィ B4 試乗】2.5リットルNAでも加速は不満なし、大人の旅が似合いそう…森口将之

試乗記 国産車
スバル レガシィ B4
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このクラスの国産セダンは日本では売れていない。でもそれはクルマの出来とは関係ない。アメリカやヨーロッパで高い評価を受けていることで分かるように、総じて完成度が高いからだ。中身を見ずに名前だけでクルマを判断して、プレミアムな欧州車に行くユーザーが多いからだろう。

新しい『レガシィB4』は、そんな人たちさえ振り向かせるだけの魅力を秘めている。旧型は北米市場の要求に対応して、ボディサイズを一気に拡大したものの、クオリティがそれに追いついていなかった。新型は量感と質感のバランスが取れている。

スマートになったエクステリアやインテリアのデザインもそうだが、走り出すと、静粛性が格段にアップして、水平対向エンジン独特のサウンドの気持ちいい部分だけが耳に届いてくることに好感を抱く。自然吸気2.5リットルでも加速は不満なし。CVTの制御がリニアになったことが、そう感じさせるのだろう。

試乗したのはホイール/タイヤが17インチのスタンダードグレードだったので、穏やかな乗り心地も印象的だった。シートの座り心地も満足。高速道路では自ら意志を持って前進しているかのようにまっすぐ走り、コーナーは低重心と左右対称4WDならではの安定した足取りで駆け抜けていく。

ツーリングワゴンはなくなったけれど、ツーリングセダンとしてのB4は健在だ。スポーツドライビングは『WRX STI』あたりに任せれば良い。広々としたキャビンを安全快適に走らせるB4には、ゆったり距離を重ねる大人の旅が似合いそうだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★

森口将之|モータージャーナリスト&モビリティジャーナリスト
1962年東京都生まれ。自動車専門誌の編集部を経て1993年に独立。雑誌、インターネット、ラジオなどで活動。ヨーロッパ車、なかでもフランス車を得意とし、カテゴリーではコンパクトカーや商用車など生活に根づいた車種を好む。趣味の乗り物である旧車の解説や試乗も多く担当する。また自動車以外の交通事情やまちづくりなども精力的に取材。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。グッドデザイン賞審査委員。

《森口将之》

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