新旧『ジューク』を見較べると“大筋”では変化の度合いは小さい。個性的なこのクルマのスタイルには、不評なココに修正をかけよう…といった話は不要だったのだろう。
が、よく見ればディテールが変えられている。前後ランプやグリルの形状が変わり、前後バンパーも目にウルさくならないギリギリのところで新たな造作、表現が加わった。LEDウインカー内蔵のドアミラーも新形状だが、これは丸みを帯びていた従来型のほうが、室内から眺めていて(鏡面も従来型は優しい丸みがあったので)目に馴染んだ、と思った。
試乗車は「15RXパーソナライゼーション」で、カタログの表紙と同じ新色の“サンライトイエローP”にホワイトパーツを組み付けたクルマ。パーツは外観ではドアミラー、ドアハンドル始め、ディーラーオプションのヘッドランプフィニッシャー、フロントバンパーフィニッシャー、ホイールステッカーなど。内装ではセンターコンソールやシフトノブ、ドアトリムとパワーウインドスイッチフィニッシャー、ステアリングのステッチなどの“挿し色”が専用。90パターンという選択肢があるのだそうで、その中からチョイスして、自分好みに仕立てられる。試乗車はその一例という訳だ。
以前にボディストライプの入った仕様があったが、さすがにあれは大胆…という気もした。なので、少々シャイなオーナーでも、アクセント的にドアミラーの色を選んで楽しむ、という程度ならアリだと思えるに違いない。17インチタイヤを履き、まだ下ろしたばかりの個体だったせいか、足回りがこなれるのはこれからか…の印象も持った。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。