筆者は毎年、いかにその年を象徴する何かを持ったクルマであるか、という視点で配点を考えるようにしている。そして、今年も印象深いモデルがいつくもあった中から、筆者はマツダの快進撃にダメを押す『デミオ』に10点を投じた。
小排気量クリーンディーゼルをメインに据えたラインアップや、デザインやクオリティ、走行性能へのこだわりなど、このクラスの日本車としてブレークスルーを果たしたところに大きな価値がある。
いまどきの日本のユーザーの期待に応えた、いち商品として非常に魅力的な存在であり、今期のCOTYを受賞するに相応しい1台だと思う。
そして、次点でインポートカーの頂点となったメルセデスベンツ『Cクラス』と、健闘したスバル『レヴォーグ』に5点ずつを投じた。
Cクラスは数々の「クラス初」と、それにより実現した高い完成度を、レヴォーグは日本市場のために開発されたワゴンとして、こちらも大いにユーザーの期待に応えたクルマであることを評価した。
個人的には、エモーショナル部門賞に該当車がなかったことをとても残念に思う。
マツダ『デミオ』:10点
スバル『レヴォーグ』:5点
メルセデスベンツ『Cクラス』:5点
日産『スカイライン』:3点
BMW『i3』:2点
岡本幸一郎|モータージャーナリスト
1968年 富山県生まれ。学習院大学を卒業後、自動車情報映像制作や自動車専門誌の編集に携わったのち、フリーランスのモータージャーナリストとして独立。幅広く市販車の最新事情を網羅するとともに、これまでプライベートでもスポーツカーと高級サルーンを中心に25台の愛車を乗り継いできた経験を活かし、ユーザー目線に立った視点をモットーに鋭意執筆中。レスポンスの試乗記には他媒体では書きにくい本音も? 日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員