イタリアの自動車大手、フィアットの高性能車部門、アバルトは6月23日、英国で6月26日に開幕する「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2014」において、アバルト『695ビポスト』(BIPOSTO)がヒルクライムに出走すると発表した。
アバルト695ビポストは2014年3月、ジュネーブモーターショー14で初公開。フィアット『500』の高性能モデル、アバルト『500』のレーシングカー、『695アセット コルセ』をベースに、公道走行に必要な法規を満たすように仕立て上げたモデル。カルロ・アバルトが生み出したオリジナル『695』のデビュー50周年を記念し、「歴代アバルトで最強、最速」をコンセプトに掲げて開発された。
足回りは、レース用のブレンボ製ブレーキやExtreme Shoxの減衰力調整ダンパー、215/35R18タイヤなどで強化。内外装はエアロパーツ、サベルトの4点式シートベルト&バケットシートなど、専用仕立て。とくにサイドガラスは、軽量なポリカーボネート製に変更されており、レーシングカーのように、小さなスライド小窓が設けられる。
搭載エンジンは、1.4リットル直列4気筒ガソリンターボ「Tジェット」。最大出力はアバルトの公道仕様としては、史上最強の190psを叩き出す。車両重量は、1トンを切る997kg。パワーウェイトレシオは5.2kg/psで、アバルトによると、カテゴリーで最も優れた数値だという。
トランスミッションは、Bacci Romano製のドグミッション。パワフルなエンジンと軽量ボディを得た695ビポストは、カテゴリー最速の0-100km/h加速5.9秒を実現。最高速は、230km/hに到達する。
グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2014では、このアバルト695ビポストが、グッドウッド名物の全長約1.8kmのヒルクライムに出走。アバルトは、「史上最高のアバルトのパワーを披露するのに、理想的な舞台」とコメントしている。