気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2014年6月13日付
●W杯開幕早朝キックオフ(読売・1面)
●777X部品2割日本製、ボーイング次世代機、20年納入開始、富士重など5社(読売・8面)
●理研再生研の解体提言、STAP問題改革委「構造に欠陥」(朝日・1面)
●三菱自リコール12車種で70万台(朝日・37面)
●トラック運転手不足受け研究会、物流協会(毎日・9面)
●独ダイムラー、商用車アジア販売8割増、三菱ふそう、けん引役に、20年メド
(日経・15面)
●車の利益率、日本勢に底力、今年度、トヨタ2位、10%目前、高性能が強み、値崩れ防ぐ(日経・17面)
ひとくちコメント
がんばれニッポン! ブラジルで開幕したサッカーワールドカップ(W杯)に出場する日本代表の選手たちのことばかりではない。米ボーイングが開発中の主力大型旅客機「777X」で、日本企業5社が参画し、オールジャパンで担当する主要部品の割合が21%を占めるそうだ。
ボーイング社が発表したもので、きょうの各紙も「777X部品2割日本製、ボーイング次世代機」(読売)、「B777X新造に日本勢参加、5社で部品の2割、需要にらみ設備投資」(朝日)などと、経済面のトップ記事で報じている。
部品を製造するのは、三菱重工業、川崎重工業、富士重工業、新明和工業、日本飛行機の5社。このうち、三菱重工は後部・尾部胴体と乗降扉を、川重は前部・中部胴体と主脚格納部、貨物扉、圧力隔壁を製造する。また、富士重工業は中央翼と中央翼・主脚格納部結合、主脚扉、翼胴フェアリング(前部)を受け持ち、新明和工業が翼胴フェアリング(中・後部)、日本飛行機 が主翼の付け根などを分担するという。
日本勢によると、割合は現行機の「777」と同水準だが、担当部分が大型化・高度化し、生産規模では上回るという。「777X」は2017年にも製造を開始、20年までには納入を開始する計画だ。すでに、全日空など世界各国の航空会社から259機を受注しているそうだ。
「777X」の受注に伴い、日本企業の各社は生産ラインの拡張など設備投資に着手するという。航空部品は品質面で高いレベルが求められるが、自動車部品などに比べて利益率も高い。日本の航空機業界の活性化とともにブランド力をアピールするためにも今回の5社の参加は意義深い。