【スズキ Vストローム1000 ABS 発表】伝統のV2エンジンは「ほぼ新型」…開発コンセプトはアルペンマスター

モーターサイクル 新型車

5月14日、スズキは新型アドベンチャー『Vストローム1000 ABS』の国内導入を発表した。国内発売日は6月4日、価格は140万4000円。

Vストローム1000は2002年に初期型が登場、その後2007年にマイナーチェンジを受けているが、今回は実に11年ぶりの前面刷新で、同車国内正式導入は初である。

デザインの刷新もさることながら、注目すべきはエンジン。先ごろ国内導入された『ハヤブサ』同様、14年騒音規制に対応しながら、最大出力、トルクともに欧州仕様と同スペックを達成した。先代の996cc水冷4サイクル90度V型2気筒エンジンを1036ccにボアアップし、最大トルク発生を4000rpm(従来型は6400rpmで最大トルク発生)と低回転域に設定している。

このことについてエンジン開発担当者は「バイクのコンセプトは”アルペンマスター”。つまりつづら折れの峠道を速く、快適に抜けるにはワイドレンジでなくてはいけません。そして軽量・コンパクトであることも課題のひとつ。それを達成するにはスズキの伝統でもある90度Vツインエンジンの熟成が必然だと判断しました。今回のボアアップにあたり、ほぼすべての部品を改良、あるいは新設計しているため、ほぼ新作のエンジンと言っても過言ではありません」と自信を語る。加えて最大トルク発生を低回転域に設定したことにより従来型の課題でもあった「トルクの谷」を軽減し、全域にわたって刺激的な加速が味わえるという。そしてバックトルク、クラッチ操作の軽減にも寄与するスリッパークラッチの採用もポイントだ。

また、スズキ車初採用でもある「トラクション・コントロール」もトピックのひとつ。実際に多くのアドベンチャーモデルにはTCが採用されており、様々な道を想定しなければならないこのカテゴリにおいて今回の採用は必然と言える。

「テストコースがクルマを作る」というスズキの信念のもと、新設されたコーナリング専用のテストコースで熟成を深めたTCは、「OFF」「1」「2」、3段階を任意に設定可能。1は弱い介入、そして2は積極的介入。その程度は、車両テスト担当者が言うには「2はテストコースほぼすべてのコーナーで介入します。自分が考えるよりも先に作動する感覚です」とのこと。強力なTCと考えられ、荒れた道での走行性能は高そうである。スズキには『GSX-R1000』を代表としたハイパワー・スポーツモデルに「S-DMS」という3段階のパワーモードを設定する機構を備えているが、Vストロームにはそれがない。エンジン開発担当者によれば「とにかくシンプルでありたかった。パワーモードもつけてしまうと、操作がややこしくなる」とのことだった。

その他にも新感覚の「ラチェット式アジャスタブル・ウインドスクリーン」、瞬間・平均燃費や、ギヤポジション・インジケーター、外気温系を備えた多機能メーター、12V電源ソケット標準装備、空力も考慮された純正オプションのトップ・サイドケースなどトピックは多い。
《阿部哲也》

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