BMW Z4 Challengeの激戦がついに決着…実車ではありえない迫力バトルに会場は大興奮

自動車 ビジネス 海外マーケット

BMW Z4 Challenge決勝イベント
  • BMW Z4 Challenge決勝イベント
  • BMW Z4 Challenge決勝イベント
  • 選手はこのような共通のマシンに乗り込んでプレイする。このマシンへの順応も勝負の鍵で、足元が狭いことから殆どの選手が靴を脱いでプレイしていた。
  • ジャパンカップはBMWブースで開催されたが、8時からと早い時間の開催にも関わらずこの観客。全員ディスプレイに釘付けだ。
  • 優勝したのはヤム選手。計算されたシュアな走りが印象的だった。
  • アジアカップで戦う8人の参加者。海外の7人はすっかり打ち解けたようで親しげに話をしていた。
  • 決勝レースを前に、さすがに緊張気味のヤム選手。アジアカップでは騒音のためタイヤのスキール音などが聞こえにくいことから、全員がヘッドホンを着用してプレイした。
  • 各プレーヤーは当然ながら自車の映像。観客向けの大画面には外部からの視点も含めた様々な映像が映し出された。
2月から展開されてきたBMW Z4 Challengeの決勝イベントが5月3日、富士スピードウェイで開催された。日本をはじめアジア各国から合計5万人もの参加があったというビッグイベントの最終局面は、この日に日本一を勝ち取った選手とアジア各国からやってきた代表選手との激突。その戦いは単なるビデオゲームの枠を超えた盛り上がりを見せ、観客を釘付けにした。


◆日本の参加者3万人の頂点に立ったのは…

BMW Z4 Challenge(Z4 チャレンジ)とは、プレイステーション3のゲームソフト『グランツーリスモ6』でBMW Z4をドライブし、タイムトライアルやレースでアジアナンバーワンを決定するというイベント。2月からオンラインによるタイムトライアルが開始され、日本だけで3万人、アジア各国を合わせて合計およそ5万人がエントリーしたという。

BMW Z4 Challengeのシステムはこうだ。予選はオンラインによるタイムアタックで行われ、予選通過タイムをクリアした参加者はオンラインによる本戦に進む。日本の参加者はその本戦で10位までに入ると会場での対戦「BMW Z4 Challenge ジャパンカップ」に参加できる。ここで優勝した参加者は日本代表選手となり、アジア各国の代表選手が参加する「BMW Z4 Challenge アジアカップ」に参加してアジアナンバーワンを目指す。

この日開催された決勝イベントとは、この「ジャパンカップ」と「アジアカップ」だ。スーパーGT第2戦が開催されている富士スピードウェイでの開催はまさに最高の舞台。単にふさわしい場所というだけでなく、プロレーシングドライバーの参加というこの会場だからこその演出もあった。

さて、まず開催されたのはジャパンカップ。5人ずつが対戦を行い、上位2名が決勝レースに進む。使用する車両はもちろん全員がBMWのレーシングマシン『Z4 GT3』、サーキットはもちろん富士スピードウェイだ。各選手ともテクニックはずば抜けているが、意外な敵となったのがオンライン対戦とは全く異なる会場の雰囲気。特に実況中継がクセモノだったようで、実況に自分の名前が出ると意識してミスをしてしまうという場面が何度かあった。

決勝に進んだのは、CONVERSE選手、kh選手、YAM選手、yamado選手の4人。さすがにここまで勝ち抜いてきただけあって、この4人はテクニックだけでなくメンタル面も強靭だった。これだけレベルの高い選手が同じマシンで走るのだから、常にテールトゥノーズ、サイドバイサイドのバトルとなるのだが、それでもスタートからゴールまでほとんどミスをしない。スリップストリームや微妙なライン取りによる駆け引き、頭脳戦も見どころで、そのレベルの高さに観客も言葉を忘れて見とれてしまうほどだった。

その決勝レースを制したのはYAM選手。2位との差は0.08秒という激戦だった。常にトップが入れ替わる激しいバトルを展開しながらも、チェッカーを受ける瞬間には自分が前にいるという、そのしたたかな走りは、3万人の頂点にふさわしい実力だ。授賞式では、レベルの高いジャパンカップで勝ったのだから、アジアカップでも勝つと勝利宣言が飛び出した。


◆スーパーGTドライバーも参戦!! アジアカップの盛り上がりは最高潮に

会場をBMWブースからイベントステージに移して行われたアジアカップには、先ほど熱戦を制したYAM選手を含む8名が参戦。まず4人ずつの予選2レースが行われ、決勝に進む4名が決定した。注目のYAM選手は予選の第1レースに出場し、無理をせず2位狙いの走り。やや淡々としたレースを無難に走り順当に予選通過した。

予選第2レースはうってかわって大激戦。この日のすべてのレースの中でも屈指の熱戦となった。ラインのクロスあり、3台が横に並んでコーナーに突入する3ワイドありのレースで、とくに2位争いが熾烈。タイ代表のTHEMING選手とシンガポール代表のCHARLES選手がチェッカーを目前にした最終コーナーまで激しい競り合いを見せたが、決勝進出をものにしたのはCHARLES選手だった。

そしていよいよ決勝レース。だがその前にスーパーGTのプロレーシングドライバー3選手によるエキジビションマッチという嬉しいプログラムが行われた。登場したのはルーカス・オルドネス選手、大嶋和也選手、塚越広大選手の3人だ。オルドネス選手といえば、ソニーエンターテイメントヨーロッパと欧州日産がコラボして開催した「GTアカデミー」の卒業生。この日の参加選手から見れば、まさに目標となる選手といえるだろう。

レースはある意味「本職」のオルドネス選手が独走するとおもいきや、一瞬も目が離せないほどの大激戦。このゲームに慣れていないはず大嶋選手も見事な走りを見せ、『グランツーリスモ6』がシミュレーターとしていかにポテンシャルが高いレベルに達しているかを証明した。そんな『グランツーリスモ6』だが、唯一、本当のレースと違うのは、ビデオゲームでは車体をぶつけてもダメージがないということ。このエキジビションマッチでは、本当のレースではありえないほどのぶつけあい、ラフファイトの連続で、観客も大いに盛り上がった。それでも勝ったのはやはりオルドネス選手。貫禄を見せつけた。

そしてついに開催されたアジアカップの決勝レース。このレースではBMW チーム StudieでZ4のステアリングを握る荒聖治選手が解説として参加した。さきほどのエキジビションマッチも含め、このZ4チャレンジではバーチャルとリアルの融合をひとつのテーマとしており、Z4 チャレンジの予選通過タイムは荒選手がプレイしたタイムが採用されている。また、この日のスーパーGTの公式予選でStudie BMW Z4が記録した予選タイムより速いタイムを記録した参加者全員には「Z4 Winner」の称号が与えられることになっている。

決勝レースの出場者はインドネシア代表のRAMA選手、日本代表のYAM選手、香港代表のJACTIN選手、シンガポール代表のCHARLES選手の4人だ。注目は日本代表のYAM選手だが、レース中盤で痛恨のコースアウト。このハイレベルのレースでは一度でもミスをするともはや挽回できる余地はなかった。

トップ争いはCHARLES選手とRAMA選手に絞られたが、激しいバトルの末に勝利をもぎ取ったのはRAMA選手。プレイ中は終始緊張した表情だったが、ゴールの瞬間両手を振り上げて喜びを爆発させた。優勝したRAMA選手と日本チャンピオンのYAM選手は、6月にイスタンブールで開催されるサーキットイベント「Mパワー エクスペリエンス」に招待されるというビッグな副賞が贈られた。

■BMW Z4 Challenge
http://bmw-z4c.com/

■BMW Z4 Challenge(グランツーリスモ6公式サイト)
http://www.gran-turismo.com/jp/products/gt6/event/bmw_z4_challenge/
《山田正昭》

編集部おすすめのニュース

特集