【BMW X5 xDrive35d 試乗】しっとりした乗り味はセダンを超える上質さ…諸星陽一

試乗記 輸入車
BMW X5 xDrive35d
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何も聞かず、何の資料ももらわず、メーターを確認することなく『X5 xDrive35d』に乗ったなら、このクルマがディーゼルエンジンを搭載するクルマだと気づく人は少ないだろう。

ディーゼルエンジン特有の振動も音も伝わってこない。ためしにサイドウインドウを下げてみるが、やはり音は伝わらない。また、外から聞いてもあのディーゼル的な音はない、じつに見事に消されているのだ。

でありながらエンジンの特性はディーゼルエンジンのいい部分を見事に生かしたもので、低速から見事なほどの大トルクを発生、アクセルペダルを軽く踏み込むとグッと力強くボディを前に進める。100km/h時のエンジン回転数はわずか1500回転。ミッションが8ATと多段であることもあるが、かなり低い回転数だと言える。

中低速から高速まで乗り心地は良好。どの速度でも道路の継ぎ目などを乗り越えるときのショックの吸収の仕方がうまく、コツコツと振動は伝わるものの一瞬でその振動は消え、不愉快感もない。

車高が高いわりにコーナリング時のロールは少なく安定感が高い。低速トルクを生かしてコーナー出口から強い加速をするような走りをすれば、かなりスポーティな走りも可能だ。

試乗車の価格は864万円。ドライビングアシストシステムやオーディオなど、オプションが装着された状態での価格は1000万円オーバー。こう考えれば、よくて当たり前だが、同程度のプライスでこれを実現できないクルマがあるのも事実。X5はプレミアムSUVのなかでも高いレベルにあるクルマだと言って間違いない。

パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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