【ダイハツ タント 試乗記】高次元のバランスに舌を巻く…津々見友彦

試乗記 国産車

新型タントは飛躍的に進化した。セイタカのっぽのデザインは、大きく変化はないものの、すっきりと嫌味がない。

インテリアも同様すっきりとしたデザインで好感が持てる。

前方視界もすこぶる良いのが魅力だ。運転がしやすい。助手席側のドアは普通のヒンジタイプだが、後席のは10cm伸ばされた大型の電動スライドドアでセンターピラーがないために非常に広く使いやすい。小型のベビーカーであれば折りたたまずそのまま乗せられるなど、使い勝手がすこぶる良い。運転席から助手席のシートバックを片手で倒せるようレバーがつけられ、使い勝手はさらに向上した。

リアシートのフロアはフラットになり小部屋のように使える。このリヤスペースは子供の着替え室にも使えるなど、多目的に利用可能。家庭にもう一つの部屋を持てるのは魅力だ。

リアシートを最も後方に下げると筆者の場合、ニースペースは45cm近くもゆとりがあり下手な小型車より広い。

このように、進化したインテリアだがハンドリングも進化していた。ハンドルを握って数十m走った途端にその進化の度合いに驚かされた。走りがしっとりと引き締まり非常にしっかり感があるのだ。それでいて、乗り心地が良い。

乗り心地、ハンドリング、走りのフィールそのものが軽のそれではなく普通車のそれなのだ。

非常に落ち着いたドライビングフィールで、安心感が全く違う。フロントリアにスタビライザーを与えダンパーもチューニング。低速ではもとより高速でも落ち着いた動き。

今までの“軽速”から脱皮し、ワンクラス上の車格の走り感で、ここまでやれるのかと言うほど極端に走りの味付けが向上している。電動パワステの操作フィールも非常によく安心感が高い。安心してコーナリングに入ってくれる。普通車のスタビリティを感じさせるのだ。

NAの動力性能は軽としては普通。0-400m加速は22秒ほど。特に速いわけではない。

これに不満を感じる場合はターボ仕様のカスタム。およそ17秒台で走ってくれ、全くストレスを感じさせない。ブレーキは効きは良いが、スムースに停止させるにはペダルのコントロールがやや難しいのが気になるが、全体の仕上がりは群を抜くできの良さだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

津々見友彦|モータージャーナリスト
第1回日本グランプリに出場。日産、トヨタ、いすゞの元ワークスレーシングドライバー。現在はモータージャーナリストとして活躍。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。その他にポルシェクラブ・ドライビングスクールの講師も務める。趣味はハイスピードドライビング、モーターグライダー、パソコン。最近はデジカメと電気自転車に凝っている。
《津々見友彦》

編集部おすすめのニュース

レスポンスコメント欄(β)開設!ぜひ気になる記事にコメントしてください

おすすめの商品

特集