自動車メーカーは、東京モーターショーが控えていることもあって、力の入れようが難しいタイミング、ということもあったのだろう。屋外で自動ブレーキなどの同乗試乗などを展開していることもあってか、既存の技術を一挙に展示している印象が強かった。
ビッグサイト内ではASVの展示が目立った。スバルはアイサイトVer.2搭載の『XV』をベースにしたASV車両を持ち込み、前方のスクリーンに道路を映し出すことで車車間通信などの利用した衝突防止システムなど6つの機能を疑似体験できるようにしていた。
そしてさらに次世代以降のアイサイトの進化を示したロードマップを展示。最終的には運転者が関与せずに走行出来る自動運転を目指していることも明らかにしていた。
マツダも『アテンザ』をベースとしたASVを展示。見た目は現行モデルのアテンザそのものなのだが、準ミリ波レーダーやカメラ、アンテナなどを装備して、路車間及び車車間通信を実現し、対向車との交差点での衝突事故を防止する運転支援システムが搭載されているのである。
ユニークなのは後方からの路面電車の接近を教えてくれるシステムで、いかにも路面電車の街、広島ならではの試みだ。
すでに報じられているが、路面電車との通信を実証実験しているのも、このアテンザASVなのである。
日産はブース内に展示していただけではあるが、先日米国で自動運転を披露して見せたリーフ・オートノモスドライブを展示。これまでのEVなどの取り組みをパネル展示していた。
これから2020年にかけて、運転支援システムは急速に市販車に普及発展することを予感させるに十分なITS世界会議であった。