2013年夏に発売された新型カロッツェリア『サイバーナビ 』の「AVIC-VH0009/ZH0009」シリーズ。2011年にはカメラ映像の上にルートを表示する「ARスカウターモード」、2012年にはサンバイザーに装着する高解像度の「AR HUD(ヘッドアップディスプレイ)ユニット」での案内を実現するなど、エポックメイキングな機能を搭載してきた。
2013年モデルでは、フロントカメラで撮影した画像をクラウドへアップロードし、サイバーナビユーザー同士で共有する「スマートループ アイ」の採用が最大のトピックだ。
スマートループ渋滞情報を元に、全国の高速道路施設や混雑することの多い交差点、施設の駐車場入り口や交通規制所場所など約5000カ所を「スマートループ アイ スポット」として設定。このスポットを走行する際に、クルーズスカウターユニットのカメラが自動撮影し、通信を利用してサーバーに送信。画像は車両ナンバーのぼかし処理などプライバシーを配慮した加工を施した上で配信するというもの。
画像には、撮影の日時や方位、走行スピードなども記録されており、道路の混雑具合も把握可能。案内ルートを走行中に、自社位置に一番近いスポットの画像情報を表示したり、任意に最大10件登録できる「マイスポット」を利用することで気になり場所の交通状況を把握することもできる。画像は画面の右部分およそ3分の1程度を占める「スポットウォッチャー」で随時更新することができる。
このスマートループがどういうシチュエーションで役に立つのかというと、それは次のようなパターンだ。
・休日やセールシーズンなど、ショッピングモールや大型レジャー施設など駐車場の出入り口の混雑状況が気になる
・ルート上に事故などによる規制情報が出ているが、実際にどれくらい混んでいるか確かめたい
・ナビの地図上では高速道路の分岐付近で渋滞の表示が出ているが、自分が今から行こうとしている車線が実際にどれくらい混んでいるのか知りたい
いずれも、運転経験のある人ならしばしば出くわす場面だろう。しかし、従来のカーナビや状態情報の表示方法では、根本的な解決法もなかったのも事実。スマートループ アイであれば、この悩ましい問題を解決できるというわけだ。現状ではスマートループ アイ スポットは約5000カ所だが、対応地点は今後増やしていく予定だという。